「えっと、ほら、アレ、アレ……!」
人の名前やカタカナの新語など、覚えているはずの固有名詞が喉まで出掛かっているのに、出てこない。焦れば焦るほどもう無理……! そんな歯痒(はがゆ)い思いをしたことはありませんか。
そうした「名前が思い出せないとき、あとでふっと思い出せたとき、脳内では何が起きている?」という素朴な疑問からスタートしたのが本書です。
著者で脳科学者の澤田誠さんは、長年にわたり脳の研究を続けてきた研究者ですが、記憶や夢など脳の不思議なメカニズムを「文系」にもわかる言葉で伝えようと心を砕いてこられました。澤田さんのサービス精神たっぷりの講義と同様に、たとえ話も豊富でわかりやすく、なおかつ最新脳科学の高レベルな知識が詰まった、記憶と脳の解説書が出来上がりました。
記憶について少し詳しくなると、必ず生き方が変わります。なぜか? ぜひ本書で確かめてみてください。
──学芸第一出版部 井本麻紀
レビュアー
学芸第一出版部