なにかイライラする気持ちが続いている……なにかもやもやして仕事が思うようにはかどらない……。
そんな気持ちは早くリセットするに限ります。でもどんなふうに……?
この本がすすめる解決法がこれ。
気がはれない、イライラする……そんなときは脳を休ませるのがいい。そのためには、なにか(たとえば料理など)に「もくもく」と没頭すること。あるいは「もふもふ」という優しい触感があるもの(たとえば犬猫やぬいぐるみ)に触れてみるといい。どちらも脳を休めるのに効果的で幸福度もアップします。
ポイントは、「手先に集中する」こと。動(仕事)と静(もくもくする)のバランスをとると、交感神経と副交感神経のバランスも整います。
片づけや「好きな色」を見つめるというのも(後者は手ではありませんが)いいそうです。これならオフィスでも気軽にできます。
バツグンの分かりやすさ
このように誰もが直面する悩みをひとつひとつ取り上げ、その解決法を具体的に解き明かしたのがこの本です。
読みやすさにも工夫が凝らされています。
1テーマ1見開き、コラム風の悩みごとの指摘と、図解・イラスト付きで書かれた対処法は読んでいるだけでもおもしろく、気持ちがリラックスでき、効果てきめん。
この見開きページで取り上げたのは「ストレス」からの脱出法です。ストレスに対処するには「笑顔」が一番。暗い顔を鏡にうつしてはいけません。楽しいことを思い浮かべて気持ちを切り替えること、これが肝心。
「笑い」は周りにプラスに働きかけます。それができれば一石二鳥、ストレスの解消だけでなく人間関係にもいい影響をもたらせてくれます。
ときには自分を「肯定」してみよう
「笑い」で自己を肯定すること、それがこの本が教えてくれる「ストレス」にとらわれた自分を助ける方法です。
このイラストが教えてくれるように「自己肯定感」は自信にもつながってきます。ですから「自己肯定感」を持てるようになると悩みに負けない自分を作ることができます。
これにもコツがあります。
それは「人に親切にする」こと。
小さな親切で"いいことをした"という気持ちが満たされると、自己肯定感が育つ。
キャリアアップに効く実践的処方箋も
「やる気」を起こさせるこの本のアドバイスは自分のキャリアアップに役立つものも載っています。
それにはゆとりを持って仕事をできるようにすることが一番です。たとえば目の前のデスクに気を配ってみましょう。
能率良く仕事ができるようになればストレスからも身を守りやすくなります。整理されたデスクは「笑顔」のようなものかもしれません。
それでもどうしても「ストレス」がたまったら……そんなときは……思い切って。
じつに実践的なアドバイスです。
9つのパートで82項目にわたってビジネスパーソンの悩みに答えてくれるこの本からは、必ず答えが見つかります。
ですからこの本をすぐ手の届くところに置いて、なにかが気にかかったとき、どうすればいいか迷ったときに開いてみてください。仕事に悩むすべての人の必携書です。
レビュアー
編集者とデザイナーによる書籍レビュー・ユニット。日々喫茶店で珈琲啜りながら、読んだ本の話をしています。政治経済・社会科学から芸能・サブカルチャー、そして勿論小説・マンガまで『何でも見てやろう』(小田実)ならぬ「何でも読んでやろう」の2人です。