■骨粗しょう症対策に「骨密度」を高めるおかずレシピ
歩けることは自立した生活を送るためには必要不可欠。それには、いつまでも自由に歩ける体をサポートする食生活も大切になってきます。今、中高年層の70%以上の人が抱える悩みは、膝、腰の痛み。ほうっておくとロコモの危険が高まります。
ロコモとは、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略称で、骨や筋肉、関節などの運動器の衰えにより「立つ、歩く」などの身体機能が低下した状態のことです。
実は、骨密度は20代をピークに低下していきます。特に閉経後の女性は骨がもろくなり、「骨粗しょう症」のリスクが高まります。でも、カルシウムたっぷりの食事と軽い運動で骨量をキープし、少量ずつながら増やすこともできます。
『2019お料理家計簿』では、料理研究家で管理栄養士でもある牧野直子先生の、筋力強化メニュー、関節軟骨強化メニュー、骨密度強化メニューの3つの健康メニューを紹介しています。そこで牧野先生に「骨密度強化メニュー」のレシピを教えていただきました。
「カルシウムに加えて骨の主成分のマグネシウムや、吸収を高めるビタミンD、骨の生成に有効なビタミンK、大豆イソフラボンを組み合わせた食事を心がけましょう」(牧野直子先生)
大豆と小松菜のスパニッシュオムレツ
カルシウム、マグネシウムなど骨量アップ食材満載! 冷凍保存できるので、ストックメニューにもおすすめです。
エネルギー:225kcal/たんぱく質:15.0g/塩分:0.8g/カルシウム:194mg
材料(作りやすい分量・3人分)
卵……3個
ピザチーズ……40g
ゆで大豆……100g
小松菜(ゆでて刻む)……100g
塩、胡椒……各少々
オリーブ油……大さじ1
作り方
①卵は割りほぐし、チーズを加え混ぜる。
②フライパンにオリーブ油を熱し、大豆、小松菜をサッと炒め、塩、胡椒で下味をつける。
③ ②に①を流し入れて大きくかき混ぜ、半熟状になったらふたをして弱火で7分ほど焼く。裏返したらふたをし、更に2~3分焼いて中まで火を通す。
④切り分けて器に盛る。
※保存方法
1切れずつラップで包むと、おいしいまま2週間ほど冷凍保存できます。
1日にとりたいカルシウムの量は30代で650mg。乳製品や小魚類、大豆製品、小松菜などに豊富です。乳製品は他の食材に比べて吸収率は高いのですが、マグネシウムをほとんど含まないため、単体で摂取しても骨量は増えません。海藻や大豆製品などと組み合わせて効率を高めましょう。
管理栄養士・ダイエットコーディネーター・料理家。「より健康になるための食生活や栄養の情報提供」、「家族みんなが楽しめる、身体に優しい、簡単で美味しいレシピの提案」をモットーに、テレビなどのメディア出演、著書の執筆、料理教室や食品メーカーの商品開発など、幅広く活躍中。
『簡単!おいしい!きれいになる! 水切りヨーグルトレシピ』(講談社)
『講談社版 2019お料理家計簿』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。