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2026.08.16

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小砂川チトさん『ゾンビ回収婦』 第175回芥川龍之介賞を受賞!

デビュー作から連続ノミネート、三度目でついに戴冠!

2022年、群像新人文学賞を受賞したデビュー作『家庭用安心坑夫』が芥川賞の同賞候補となり、つづく第二作『猿の戴冠式』でも候補に。そして今年、第三作『ゾンビ回収婦』で見事芥川賞を受賞した小砂川チトさん。

選考会当日の待ち会でのこと。テーブルに置いていた小砂川さんの携帯が静かに震え、「はい」と電話に出たその顔がなぜか少しずつ青ざめていきます。受賞なら笑顔がこぼれるはず、惜しくも……と周囲の編集者がハラハラと聞き耳をたてる中、小砂川さんは左手の指で輪っかを作り私たちにOKサインを見せてくれました。「受賞=記者会見で人前に立つ、という現実が頭を過り逃げ出したくなっていた」そうです。歓びと同時に同量で不安になる。相反する気持ちを絶妙なバランスで持ち合わせている著者だからこそ、人間の複雑で幅広い感情を精緻に拾い集めて物語に紡げるのだと、改めて感じた出来事でした。

芥川賞の選考委員からは「新しい虚構世界をスピード感のある文体と強い意志で徹底的に立ち上げ、自立させた」とその力を高く評価されました。さて本書にはどんな世界が広がっているのか? 登場する「ゾンビ回収婦」とは一体何者なのか? ぜひ手にとってお確かめください。

――文芸第一単行本編集チーム N.K.
撮影/椎野 充
小砂川チト(こさがわ・ちと)
1990年岩手県生まれ。慶応義塾大学文学部卒業、同大学院社会学研究科心理学専攻修了。 2022年、「家庭用安心坑夫」で第65回群像新人文学賞を受賞。同作が第167回芥川賞候補作となる。2024年、「猿の戴冠式」で第170回芥川賞候補、単行本化された『猿の戴冠式』で第37回三島由紀夫賞候補、第46回野間文芸新人賞候補となる。2026年、「ゾンビ回収婦」が第175回芥川賞を受賞。

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