「私たちはもう愛し合えないのか?」パリを代表する舞台俳優として、人生の絶頂にいたフランソワ。しかし、交通事故が日常を永遠に変えてしまった。下半身不随 。秘密の関係を経て彼と結ばれるはずだった若き恋人、エレオノール。未来のすべてをなげうち愛を捧げようとするが、介護という現実を前にうちひしがれていく──。
本作のテーマは「再生とレジリエンス(心のしなやかな強さ)」。全734ページを存分に費やして、絶望の淵に落とされた人間の心理をより深く克明に描きます。特筆すべきは、その生々しさ。孤独、嫉妬、憎悪といった感情をありありと写し取りながら、二人の愛に迫ります。
すでに読んだ方からは「勇気を与えてくれる灯火のような本」「メリッサ・ダ・コスタは私の中の信頼できる作家の一人となった」「最高のラストに、心の中で拍手が止まらない!」という声が寄せられました。人間が尊厳を持って生きるとはどういうことか、考えさせられる作品です。著者の新境地をお楽しみください。
──文芸第三出版部 市川裕太郎








