本書は2022年から3年以上にわたり、共同通信社が配信し、加盟新聞社25紙が掲載した大型国際インタビュー「レコンキスタの時代」(隔週連載、計80回)を全面改訂し、書籍用に書き下ろしたものである。1963年生まれの著者は共同通信社に入社後、特派員として世界各地を飛び回り、取材を重ねた。現在は国際ジャーナリストとして活動するかたわら、「レコンキスタの時代」の後継企画である「レコンキスタ2.0~トランプのアメリカ」と題するインタビューも手掛けており、本書にはその一部も盛り込まれているそうだ。
そんな著者は、本書のねらいについてこう語る。
古代の賢人は「万物は共鳴する」と喝破した。現代社会に生きる私たちにも同じことが言える。異なる国に暮らしていても、相互に作用し合い、メトロノームのように同調し、一つの時代潮流(トレンドライン)を形成する──。
そんな視座から、現代と世界を理解しようと試みた。プーチンと習近平、トランプをバラバラに見るのではなく、共通のトレンドラインにおけるロシア的、中国的、そしてアメリカ的な表現と捉えるよう心掛けた。
3者を突き動かしているのは「失地回復(レコンキスタ)」への強烈な意志だ。だからプーチンはウクライナを再征服しようとし、習は「中華民族の偉大な復興」を唱え、トランプは「MAGA(米国を再び偉大に)」を連呼する。
本書ではこうした問題意識から、「失地回復(レコンキスタ)」という切り口を通じてプーチンや習、トランプの思想と行動を読み解き、彼らのようなストロングマン(強権指導者・独裁者)を輩出するに至った時代と世界を考察した。
(中略)
同時に、ストロングマンを輩出するに至った冷戦後の世界、とりわけグローバル化が生んだ経済格差や文化摩擦、それらがもたらした左右のポピュリズムや、権威主義が勢いを増す時代潮流(トレンドライン)に目を凝らした。
各人のインタビューはもとより、著者の視点と思考を通して整理された情報は、現代を生きる私たちに世界の流れと強者の論理を、驚くほど読みやすく伝えてくれる。一市民であっても、知ることが力になる。そう信じて、本書を拠り所に今と向き合いたい。








