インフレ時代を生き抜く「お金の地図」を手に入れよう
毎月受け取っている給与明細、「控除」の意味まで正確に説明できますか? 今話題の“老後2000万円問題”。その根拠と対策を自分の言葉で説明できますか? そして、「お金は銀行に預けておけば安心」だと、まだ信じていませんか?
もし、答えに詰まってしまうなら、永濱利廣氏監修の『図解 社会人の基本 お金のしくみがわかるおとな事典 金融・経済「超」入門』が、あなたの「お金の地図」になるはずです。
ニュースで見てもどこか遠くに感じる「円安」や「株価」の話と、私たちの財布の中身。本書は、一見関係なさそうに見えるこれら2つを、分かりやすくつなげてくれます。ページをめくるたびに、「なんとなく」で済ませていた知識がつながり、確かな「武器」に変わっていく感覚を味わえます。
持っているだけでは意味がない
昭和生まれの私には親や学校から教わってきた「貯金こそ美徳」という価値観があります。しかし、この本はすでにその常識が覆っていることを、図解とともに優しく、しかしきっぱりと示しました。
「お金は持っているだけでは意味がない」「貯蓄ではお金の価値が目減りするだけ」。これは決して脅しではありません。デフレからインフレへと局面が完全に変わった今、現預金だけで資産を持つことはリスクであることを、本書は経済の仕組みとして論理的に示します。
だからこそ、これまでの常識にはなかった「欲しいモノは今買う」「余剰資金は投資へ」という行動が、単なる浪費やギャンブルではなく、通貨価値の変化を見越した合理的な「防衛策」なのだと腑に落ちたのです。
経済の「大局」が教える「家計」の正解
まずは「お金の成り立ち」や「景気・為替」といったマクロな経済視点から始まります。「なぜ金利が動くのか」「なぜ株価は変動するのか」という大きな流れを掴むことで、中盤の「働き方」や「給与」の話題で、ぱっと視界がひらける感覚を味わえるはず。
例えば、なぜ給料はなかなか上がらないのか。そんな疑問は、企業が「株主への利益」をどう考えているかという資本主義の構造を考えることで解けていくでしょう。
そして最後は、PART4・5で語られる「投資」や「社会保障」という実践的な解決策へと着地します。
前半の基礎があるからこそ、「NISAやiDeCoが必要な理由」や「年金制度の本当の姿」が、単なる制度の解説ではなく、「自分の生活を守るために不可欠なピース」として理解できるのです。
バラバラだった知識が、点から線、面になるようにつながる快感。まるで疑問の霧が晴れていくような、ミステリの伏線回収のような気持ちよさがあります。
予測不能な未来を楽しむために
「経済は完全に予測できない。だからこそおもしろい!」経済には絶対的な法則がなく、人々の心理や行動が深く関わっているとするコラムでは、
合理性だけでは説明できない、人間の感情や政治的判断が経済に影響を与えているのです。
マクロの視点でも、ミクロの世界でも完全な分析はできず、あらゆる点から全体を見なくてはならない……。専門家ですら読みきれないのが経済の奥深さであり、面白さなのでしょう。
だからこそ、普遍的な「しくみ」を知っておくことが、最強のリスクヘッジになるというメッセージがまっすぐ伝わります。
「資産形成って具体的にどうやるの?」「もし働けなくなったら、どんなセーフティネットがあるの?」そんな不安がよぎった時、感情論抜きの確かなアドバイスをくれる本書。
社会人1年目の方から、セカンドライフを考えるベテラン世代まで。デスクの脇に置いておき、迷ったときに地図のように広げたい一冊です。
知識がつながる楽しさを知れば、きっと明日のニュースを見る目が変わるはずです。







