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2025.02.20

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第172回芥川賞候補作! 喪失を抱えたまま生きていく、祈りの記録。『二十四五』

群像新人文学賞を受賞した『十七八より』で鮮烈なデビューを果たし、その圧倒的な筆致で純文学界にあらたな風を吹かせた乗代雄介さん。作家生活10周年を迎える2025年に単行本化した『二十四五』は芥川賞候補に選出され、発売前からそのタイトルをめぐって話題を呼んでいました。

『十七八より』で高校2年生だった少女は作家になり、弟の結婚式に参列するため仙台に向かっています。どこにいても、何をしていても思い出してしまうのは、彼女にとってかけがえのない存在だった亡き叔母のこと。大きな事件が起きるわけでも、誰もが涙するクライマックスがあるわけでもありません。けれど、読んだ人の固有の記憶と結びつき、人生の大事な局面で寄り添ってくれるような、そんな不思議な魅力を秘めた小説です。

この作品が、あなただけの特別な「二十四五」の物語になることを信じています。

──文芸第一単行本編集チーム 大西咲希

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