タンタンは、阪神・淡路大震災で傷ついた神戸の復興支援のために、2000年に日本にやってきました。短い手足にモフモフとした毛並みがぬいぐるみのようにかわいらしく、ついたあだ名は“神戸のお嬢さま”。あっという間に動物園の人気者となりました。
二人の飼育員に世話されてのんびりとした日々を送っていたタンタンでしたが、やがて数々の試練が降りかかります。その詳細を密着番組NHK「ごろごろパンダ日記」プロデューサーの著者が書き起こし、最晩年には心臓疾患を抱えながら必死に生き抜いたタンタンの“パン生”を丁寧に紡ぎます。
責任をもって命を預かってきた飼育員たちが、パンダ舎の屋上のひまわりに込める想いとは。ハンカチを準備してお読みください!
──MOVE編集チーム 杉原舞衣