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新種メガ盛りの超最新恐竜図鑑! 最新研究にもとづくスペシャル映像DVDつき!

恐竜2 最新研究 新訂版
(編:講談社 監修:小林 快次)
2024.01.05
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数ある恐竜図鑑、どれを選ぶ?

子どもに、孫に恐竜図鑑をプレゼント。書店に行くと「講談社の動く図鑑MOVE」シリーズとして『恐竜 新訂版』と『恐竜2 最新研究 新訂版』が並んでいる。どちらを選ぶべきか、悩むお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんにアドバイス。

Q1. 子どもは、まだ恐竜図鑑を持っていない。
持っている→『恐竜2 最新研究 新訂版』がオススメ
持っていない→『恐竜 新訂版』がオススメ

Q2.子どもは恐竜博士である。
恐竜博士だ→『恐竜2 最新研究 新訂版』がオススメ
恐竜博士とまではいかない→『恐竜 新訂版』がオススメ

ここで整理しておくと、『恐竜 新訂版』は人気定番図鑑。そして『恐竜2 最新研究 新訂版』は「恐竜2」とはなっているけれど『恐竜 新訂版』の続編ではなく、日々あきらかになる恐竜の新事実、最新研究をまとめた本。図鑑でありながらニュース性を重視した、類似の図鑑シリーズにはない異色の一冊なのです。ゆえに「ティラノサウルスの大きさは?」と聞いて、「12~13メートル」と即答しちゃう「ガチの恐竜博士」の子どもも満足することまちがいなし(たとえば、研究に基づいたティラノサウルスの「トリケラトプスの食べ方」といった秀逸なコラムが載っていたりする)。まぁ、定番の『恐竜 新訂版』と2冊セットがベストなんですけど……。

次に「新訂版」について補足しておきましょう。
現在、子どもたちの恐竜トピックとして「アツい」のは、この3つ。
1)日本で続々発見されている恐竜の化石について
2)鳥類っぽいイメージのテリジノサウルス、デイノケイルス
3)1億5000万年前の超巨大大陸「ゴンドワナ」の恐竜
新訂版では、この3つの最新研究について丁寧に解説。本書の監修者で、ダイナソー小林の愛称でも知られる子どもたちのスター、小林快次先生はこうおっしゃっています。

恐竜は、約1億7000万年をかけてゆっくりと進化していったが、恐竜研究の「進化」は非常に速い。新型コロナウイルスの世界的流行が起こる前と後では、恐竜に対する知識と理解は大きく変わった。

特に日本で発見される恐竜の化石については、興味深いものが多いです。実は、今や日本は恐竜研究のホットスポット。「日本の恐竜といえばフタバスズキリュウでしょ。あと最近、丹波竜ってのも見つかったよね」くらいの知識では、もう子どもに太刀打ちできません(フタバスズキリュウは恐竜ではなく海の爬虫類で、丹波竜は愛称。正式には「タンバティタニス」ですからね)。



これは北海道のむかわ町で化石が発見された「カムイサウルス」。日本最大の全身骨格が見つかったことで、恐竜ファンを驚かせました。



こちらは兵庫県の淡路島で部分化石が見つかった新種の「ヤマトサウルス」。この恐竜がハドロサウルスのなかまに近いことを、歯の化石から読み解くという“どう考えても高度な解説”が載っていて「これ、なんの英才教育? 国立科学博物館の学芸員を何人育成するつもり?」と思ってしまいます。

発見と進化は止まらない!

モンゴルや中国、アラスカ、アルゼンチンなど、世界中で毎年40種前後の新種が発表されています。そのなかには想像を超えた姿形、それこそ子どもが作ったオリジナル恐竜かと思うような奇抜な恐竜がたくさんいます。そうした恐竜がどういう環境や、どういう理由があってその形になったのか考えると想像は尽きません。ティラノサウルスのなかまだって、生息していた地域や時代によって「こんなにいるの!」と思うほど多いです。そうした驚きのなかでもトビキリの発見が、恐竜の鳴き声がわかるかもしれない、という話です。



アジアで最も多くの化石が見つかっているピナコサウルス。その「のど(喉頭骨)」の化石が発見され、それを分析すると「鳥のなかま」にちかい特徴が見られ、鳥のような高くひびく声で鳴いていた可能性があるというのです。この姿で鳥の声……、すごくないですか?

そんな恐竜研究の進化と同時に、恐竜図鑑の進化も止まりません。「講談社の動く図鑑MOVE」といえば、NHKのスペシャル映像を収録したDVDがウリですが、この『恐竜2 最新研究 新訂版』より、DVDに加えてスマホ・タブレットでも動画を楽しめるようになりました。
ナイス、進化!

  • 電子あり
『恐竜2 最新研究 新訂版』書影
編:講談社 監修:小林 快次

2024年3月全国公開予定の話題の映画、『恐竜超伝説2 劇場版 ダーウィンが来た!』にも登場する恐竜が盛りだくさん!
累計発行部数570万部超の図鑑「MOVE」シリーズの人気ナンバーワン書目、「恐竜」の最新研究を徹底紹介したDVD付きの図鑑がリニューアルして登場! 2020年代に発表された新種恐竜を多数掲載!

主な内容
・日本の恐竜最前線!
近年目覚ましい日本の新種恐竜から、ダイナソー小林も携わった「カムイサウルス」「ヤマトサウルス」「パラリテリジノサウルス」の3種の最新研究と大迫力の復元イラスト!
・ティラノサウルス徹底研究
一番人気のティラノサウルスを徹底解剖! 図鑑初! ティラノサウルスのなかまも、全種紹介! 
・超巨大大陸・ゴンドワナ
「恐竜博2023」でも登場したマイプが発見された南半球の恐竜王国・ゴンドワナ大陸のひみつを解き明かす!
・最新恐竜図鑑 
2020年代に発見された最新恐竜が数十種! そのほか、「恐竜博2023」で話題になったズールの新研究に基づく復元イラスト、ウルグベクサウルスとティムルレンギアのバトルなど、MOVEでしか読めない恐竜の生き生きとしたイラストも!
・恐竜絶滅のナゾ
6600万年前、隕石衝突のあと、恐竜たちはどうなったのか? 衝突以後の世界の様子を、新説とともに大紹介!
・最新研究に基づくNHKのスペシャルDVD付き! 映像はストリーミングでスマホ・タブレットでも楽しめる!
新種恐竜・マイプVS.カルノタウルス、多彩なゴンドワナの恐竜たちの躍動感あふれる姿、隕石衝突後の恐竜世界に関する新説など、DVDの映像も大充実! 

そのほか、最新の恐竜情報がもりだくさん! 子どもだけではなく、大人が読んでも大充実の内容です。

既刊・関連作品

レビュアー

嶋津善之 イメージ
嶋津善之

関西出身、映画・漫画・小説から投資・不動産・テック系まで、なんでも対応するライター兼、編集者。座右の銘は「終わらない仕事はない」。

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