91歳の今も意欲的に創作を続ける詩人、谷川俊太郎さん。生きていらしたら95歳、シュールで独特なユーモア作品で大人も子どもも魅了したイラストレーター・絵本作家の長新太さん。この二人が50年前、「絵本」という場で初めて出会った記念すべき一冊『えをかく』は、宝物のような絵本です。
私は長さんの没後に本書の担当となり、重版管理の関わりのみでしたが、そこへ“谷川俊太郎の絵本”にフォーカスした展覧会のお話。前回の新装から20年ぶりのリニューアルとなりました。
既刊に手を入れるというのは緊張感があり、原書に忠実に、と考えがち。しかし、長さんのご子息より「今、出版するならもっと鮮やかに!」という後押しを受け、この機に新規スキャンしたデータを使い、色数も増やし新たな一冊として生まれ変わりました。新生『えをかく』、そしてPLAY! MUSEUM(東京・立川市)での「谷川俊太郎 絵本★百貨展」もぜひご覧ください。
──幼児図書編集チーム J・O
レビュアー
幼児図書編集チーム