■「深層リンパ」の流れをアップ! ほっそり脚&くびれをつくるストレッチ
食生活に気をつけ、エクササイズも一生懸命、それでも以前に比べてやせなくなってきたと感じ始める40代。それはホルモンの影響で脂肪を蓄えやすくなってきているから。前回、40歳からのダイエットにはホルモンバランスをがもっとも大切だとお伝えしました(前回の記事はこちら)。
今回は、日本人女性を対象に35年以上も下半身やせ&ダイエット指導をしてきたナターシャ・スタルヒンさんの著書『40歳からのホルモンリセット』から、下半身やせをより速く成功させるコツをご紹介します。
ストレッチで簡単! 深層リンパ液の流れをスムーズに
「筋肉を伸びきるところまで伸ばす」ストレッチといえば、関節の可動域を広げる、筋肉の柔軟性を高める、全身の血行をよくするなど、さまざまな効果があります。そして、ホルモンの調整にはもちろん、セルライトの改善にも深い関わりのあるリンパ系のデトックスにも効果を発揮してくれるのです。
リンパ系というのは、人体のゴミ処理装置みたいなもの。細胞から出る老廃物を回収するのが静脈で、回収しきれない分を請け負うのがリンパ系です。
リンパ液は全身に張り巡らされているリンパ管(下水管みたいなもの)を流れ、体中の所々にあるリンパ節(ゴミ収集場)に集約されます。最終的には、鎖骨付近に集まって、その下を流れる静脈へとつながり、最後に汗や尿として排出されます。
なんらかの理由でこの流れが阻害されると、体内の老廃物や毒素は、スムーズに処理されず、セルライトの形成や体調不良などに大きく関わってきます。滞りのないリンパ液の流れは、ホルモンバランスにとっても、スッキリボディにとっても重要な要素なのです。
リンパ管には2種類、浅いものと深いものがあります。浅いリンパ管は皮膚のすぐ下を血管に沿って網の目のように張り巡らされ、そのなかをリンパ液が流れています。この流れを促進するには、リンパマッサージやドライブラッシングが最適です。
一方、深いリンパ管のほうは、体の深部、骨の近くにあるインナーマッスル周辺に張り巡らされています。深いリンパ管には、浅いリンパ管にはない“弁”があり、規則的に収縮することでリンパ液を押し流してくれています。とはいえ、心臓ポンプのようなパワーはありません。そこで、内部にまで働きかけるようしっかり伸縮した状態を維持するストレッチをおこなえば、よりスムーズなリンパ液の流れが実現します。
深層リンパの流れがよくなると、インナーマッスルの活動代謝もよくなって、脂肪燃焼も促進。より早く、下半身やせ成功! ということになりますよ♪
深層リンパ液の流れをよくするストレッチ
ストレッチすべき筋肉は多いのですが、ここでは、太もも/鼠径部のリンパの流れをよくして脚全体を引き締めるストレッチと、下腹にかけてのリンパ液の流れをよくして、お腹まわり全体のたるみ解消&スッキリしたウエストラインづくりに効果的な、深層に効くストレッチを伝授しましょう。
筋肉が伸びきるところまでストレッチしたら、そこで10秒キープ。それを5回くり返します。太もものストレッチは左右5回ずつおこないます。
・太ももを引き締め美脚になる「大腿四頭筋伸ばし」
1.右膝を床につき、左膝を立てる。このとき左足親指は正面に向け、立てた膝も同じライン上に。背すじを伸ばし、両手は膝の上に。
2.太ももの前の筋肉を伸ばすように、左膝を前に押し出す。腰を落として、重心が前にくるようにするとより効果的。反対も同様に。
・くびれのあるウエストをつくる「腹直筋伸ばし」
1.うつぶせになり、腰の近くに手を置く。腰が浮かないように注意しながら、腕を伸ばして背中を反らせる。
2.背中を反らせきったときに胸もグッと開き、息を吸い込む。胸郭を広げることで深層リンパとインナーマッスルに効く!
1951年、東京都に生まれる。ホリスティック栄養学修士。日本航空キャビンアテンダント、外資系企業の秘書、外語学院学院長などを経て、1979年、エステティックサロン開設とともに、健康業界に参入。ホリスティック栄養学修士号を取得し、現在では美脚クリエーター、ウエルネス・カウンセラーとして、執筆、講演活動など多方面で活躍している。著書には『下半身がみるみるスッキリ!』(PHP研究所)、『食べて、動いて「美脚になる50の習慣」』『みるみる下半身から細くなる「美脚食」の習慣』(以上、講談社)など多数。
『脚もお腹もお尻もスッキリ! 40歳からのホルモンリセット』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。