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2019.05.21

特集

シードルの里で木の温もり溢れる家々に出会う【フランスの最も美しい村】④

「最も美しい村」で素朴な家々に魅了される旅

1982年にフランスで、地方の村の保存と活性化を目指して「フランスの最も美しい村」が設立されました。美しい景観や後世に伝えたい保護財産などを持つ小さな村にスポットを当て、「最も美しい村」として認定するというもの。現在は、ベルギー、カナダ(ケベック)、イタリア、スペイン、日本も参加し、世界的な広がりを見せています。

「写真家・吉村和敏さんが、発祥の地である「フランスの最も美しい村」156村(2017年5月時点)を長期にわたって取材し、1冊にまとめたガイド写真集が『増補版 「フランスの最も美しい村」全踏破の旅』です。

フランスだけでなく、イタリア、ベルギーの「最も美しい村」を全踏破し、現在はスペインを取材中という吉村さん。「最も美しい村」には、ただ風光明媚なだけでない、そこに暮らす人々の何気ない生活の1コマにも魅力が溢れているといいます。日本で一番「最も美しい村」を訪れている吉村さんに、フランスの「最も美しい村」のなかでもおすすめの村を紹介していただきました。

シードルの里で木の温もり溢れる家々に出会う

カルヴァドス県のブーヴロン・アン・オージュ。「ノルマンディ・シードル街道」の途中にある村だ。リンゴを原料とする発泡酒シードルはノルマンディ名物で、村の民家はリンゴ畑に囲まれるように建つ。ノルマンディ独特の木の骨組みを外側に見せるコロンバージュ様式の家々は、木の温もりに溢れた素朴な雰囲気をもつ。見どころはサン・ミッシェル・ドゥ・クレルモン教会、サンス牧場、ミニチュア鉄道博物館など。

道の両脇に木組みの建物が連なり、中央の広場には色とりどりのプランターが置かれている。

アンティークショップやカントリー雑貨を売る店が多く、村歩きをしていると心が浮き立った。豚肉専門店で働く女性たちのユニフォームも素敵だ。

ブーヴロン・アン・オージュ
Beuvron-en-Auge
カルヴァドス県/Calvados

出典元 https://kurashinohon.jp/1040.html

吉村 和敏(よしむら かずとし)

1967年、長野県松本市で生まれる。県立田川高校卒業後、東京の印刷会社で働く。退社後、1年間のカナダ暮らしをきっかけに写真家としてデビューする。以後、東京を拠点に世界各国、国内各地を巡る旅を続けながら撮影活動を行っている。2003年カナダメディア賞大賞受賞、2007年日本写真協会賞新人賞受賞、2015年東川賞特別作家賞受賞。

『増補版「フランスの最も美しい村」全踏破の旅』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。

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