タイの宮廷で、王の食卓を彩る野菜やフルーツの飾り切りとして始まったカービング。石けんに応用されて、「手のひらサイズの芸術」として日本でも静かなブームです。 「プレゼントする相手を想像しながら石けんにナイフを入れるのは、とても楽しく優雅な時間」と語る、『DVDでできる! はじめて のソープ・カービング』の著者・加藤えり先生に、真っ赤な石けんを削って作るカーネーションを教えていただきました。エレガントなギフトで、ほっとする時間をお母さんにプレゼ ントするのはいかが?
用意するものは、ナイフ1本と石けんひとつ!
ソープ・カービングにまず必要なのはカービングナイフ。石けんは自宅にある市販のものでOKですが、古くて固い石けんはNG。通販などで、ソープ・カービング用のさまざまな色の石 けんを求めることができます。安全なナイフの構え方を覚えたら、石けんの裏面などで少し練習してみるのもよいでしょう。
ナイフはほとんどが鉛筆持ちです。体に対し垂直に構えます。
石けんを持ち、ナイフを持つ手の薬指または小指を石けんにあてて正しく構えます。
カーネーションの作り方
①、②直径5cmの丸型で石けんの表面と裏面の中心に印をつけ、ナイフで削っていきます。
③底面が小さくなってしまわないように、 はじめはナイフを外側に向けてカットしていきましょう。
④角をおとし、きれいな半球にします。
⑤半球の中心に直径2cmの丸型(カービングリング3番)で印をつけ、 中心に目打ちを深めに入れます。カービングナイフを右向きに固定し、石けんを時計回りに回して深さ1cmくらいのくぼみを作ります。ナイフを深く入れすぎてしまわないように注意してください。
⑥くぼみの内側を3等分して3枚の花びらを作ります。
⑦、⑧角のある先端がひらひらした2周目の花びらを互い違いになるように作っていきます。
⑨3周目も互い違いになるように「下って→上って→下って→上る」のベースをなめらかに作ります。3等分した両端をくぼませてから全体をなめらかにするとうまくいきます。
⑩ベースのなめらかな凹凸に合わせて、角のある先端がひらひらした花びらを作っていきます。
⑪3周目の花びらが完成。
⑫4周目は互い違いになるように3つのくぼみを作り、2周目と同じ花びらを作っていきます。4周目は花びらと花びらの間があいても大丈夫です。
⑬5周目も3周目と同様に花びらが互い違いになるように「下って→上って→下って→上る」のベースをなめらかに作ります。
⑭ベースに沿って角のある先端がひらひらした花びらを作っていきます。石けんを少し外側に倒し、下に向いた花びらにしましょう。
⑮最後の1周は互い違いに3つのくぼみを作り、その間にもくぼみを作ります。6枚の花びらを下向きに作っていきます。
⑯花びらができたら周りを平らに整える。
⑰ナイフを中心に向かって深く入れながら土台から切り離します。仕上げに最終周の6枚の花びらを指で軽く下向きに曲げて立体感をだしたら完成です!
カーネーションの後ろのスタンドは、最後に切り離した残りの土台を平らに整え、ハート形などにくりぬいて作りました。
◆あると便利なおたすけGOODS
①けんを大きく削るペティナイフ ②丸くくりぬく「くりぬきスプーン」 ③印をつけるには目打ち ④指をガードする「フィンガーガード/まもるくん」 ⑤カービングリング
ハートやクリスマスツリーの型抜きは、調理用のものを応用することもできます。
◆今すぐ体験レッスン!
加藤えり先生の教室は六本木を中心に、横浜、千葉などで展開中。カービングナイフも貸してもらえる気軽な体験レッスンから始められます。カービングナイフや石けんの購入もこちらから。
JAPAN CARVING SCHOOL
https://japan-c-s.com/index.html
◆「間に合わない!」あなたには完成品も。
毎年好評の東戸塚・西武デパートでの母の日イベント。アレンジされた完成品が販売されるほか、かんたんなソープ・カービング体験もできます。
【イベント】5/7(火)~14(火)西武東戸塚店にて母の日販売会
https://www.sogo-seibu.jp/higashitotsuka/
1972年生まれ。信州大学経済学部卒業後、長野朝日放送入社。その後フリーアナウンサーとなり、テレビ朝日「スーパーモーニング」、TBS「ニュースの森」などで活躍。2008年、株式会社JCS(ジャパンカービングスクール)を設立。ソープ・カービングを中心にスクール事業、通信講座事業を展開。東京・六本木の教室を中心に、千葉、埼玉、茨城など関東近県の教室で多くの生徒に「癒しのカービング」を教えている。明るい性格と高度な技術に魅了され、遠方から通う生徒や長年通い続ける生徒も多い。
・Japan Carving School ソープカービングJCS
『DVDでできる! はじめてのソープ・カービング』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。