かの江戸川乱歩にも影響を与えたという村山槐多の詩、小説、日記、そして遺書。日記は大正2年から大正8年までのもの。ホントに現代の人が書いたように見えるのは、若くて世に出ようとする人間の焦燥感や希望、絶望が、いつの世も不変のものであるからでしょうか。萩原朔太郎の『月に吠える』や岩野泡鳴の「半獣主義」などの感想が時々書かれているのも興味深かった!(カラスヤ)
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近況:仕事場からソファを撤去しました、ごろごろする時間が多すぎたためです。