若い頃キリスト教に入信、そして棄教、しかし晩年また信仰に復帰したとされる正宗白鳥。だが「実は棄教など一度もしていなかったのではないか」という観点で読み解く作家論。正宗はプロテスタント派の洗礼を受けていたらしく、出島のオランダ人もプロテスタントであったため、見てみたかったのでしょうか。数あるカトリック信者の殉教址より出島を一番に見にいきたがったというのが著者にも若干違和感あったようです。(カラスヤ)
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近況:仕事場でゴロゴロできないよう、ソファを撤去しました。