こんなゾンビは世界初だろう。しかもそれだけではなく、ここにはとても大切なことが書かれている。
──中村文則氏
芥川賞受賞で話題を攫った羽田圭介が現代日本を撃つゾンビ・サバイバル問題作!
編集者の須賀は作家と渋谷で打ち合わせ中、スクランブル交差点で女の子を襲うゾンビを目撃する。各地で変質暴動者=ゾンビの出現が相次ぐ中、火葬されたはずの文豪たちまで甦り始め……。
デビュー10年目の極貧作家K、久しぶりに小説を発表した美人作家の桃咲カヲル、家族で北へ逃げる小説家志望の南雲晶、区の福祉事務所でゾンビ対策に追われるケースワーカーの新垣、ゾンビに噛まれてしまった女子高生の青崎希。
この世界で生き残れるのは誰なのか!?
著者プロフィール
羽田圭介(はだ・けいすけ)
1985年、東京都生まれ。明治大学卒業。2003年、「黒冷水」で第40回文藝賞を受賞してデビュー。2015年、「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川龍之介賞を受賞。著書に『不思議の国のペニス』『走ル』『ミート・ザ・ビート』『御不浄バトル』『「ワタクシハ」』『隠し事』『盗まれた顔』『メタモルフォシス』などがある。
カバーを飾るゾンビ女子高生はなんと現役アイドル!
神宿の一ノ瀬みかさんからメッセージをいただきました。
ゾンビたちが書店員さんもざわつかせています!
一気読みとは行かなかった。400ページ超えだからね。でも、長さは感じさせなかった。400ページ超えなのに! 自分の中のゾンビ度に気づかせてくれる作品なのかもしれない。──井上哲也さん(大垣書店高槻店)
グロテスクでタブーなことを、息をするように飄々とした文章で書いてしまう羽田さんの新境地に驚きました。勝負作の気合いがびんびん伝わってきました。──市岡陽子さん(喜久屋書店阿倍野店)
はたして人生の勝利者は人間を道連れにしようとするゾンビか。そんなゾンビを殺しまくる人間か。羽田さん、世間を相手に遊びすぎです。──鈴木順子さん(鹿島ブックセンター)
このゾンビ新しすぎる!! ゾンビへの考え方が変わりました。──水口真佐美さん(ジュンク堂書店西宮店)
限りなくリアルな文壇の世界と、ゾンビが実際に存在する世界の虚をうまく織り交ぜながら、全く新しい世界を構築している。──阿久津武信さん(くまざわ書店南千住店)
なんと激しく危険な「受賞後第一作」だろう。読者に向けた挑戦状ともいえるこの作品は、現代社会の異様な空気を映し出す鏡でもある。停滞した時代の流れを覚醒させる強烈にして鮮烈な一冊だ!──内田剛さん(三省堂書店営業企画室)
現代の一見満ち足りた世の中の空っぽな中心に、突如ゾンビがぶち込まれる。理性をなくし混乱する人間達を尻目に、羽田圭介はそっとほくそ笑むのか、あるいは大きな愛情を持って「物語」をそっと抱きしめるのか。──山本亮さん(大盛堂書店)
これ…超…問題作…ですよね…? 読み終わった今、自分で考えること、そして行動を起こすことが、これからどんどん大切になってくると痛いほどわかりました。羽田さんの問題作かつ勝負作かつ必読作!──樋口麻衣さん(勝木書店)
この世で生き残るために奔走する人々と変貌していく世界を、哀しみと可笑しさの視点で描ききった羽田さんに鳥肌が立ちました。芥川賞を受賞してもぶれない羽田さんの世界観。この目にしかと焼き付けさせていただきました。──竹腰香里さん(丸善名古屋本店)
ゾンビの存在、様々な世界でのサバイバル、たまらなく面白かった。全てのゾンビ好きに読んでほしい1冊です!──内山はるかさん(SHIBUYA TSUTAYA)
一気に読んじゃいました! めちゃくちゃ面白い! ゾンビが出現したら日常で起きそうなこと、かなり現実味があります。──山田香織さん(MPD BOOK商品本部)
こんなに感想コメントに自分を試される作品はない。「趣味は?」と聞かれて「読書」と返しているすべての人にこの本を読んでほしいと思います。──大屋恵子さん(三省堂書店名古屋高島屋店)
すでに自分はゾンビではないのかと恐れながらも、もう一度、読もう。圧倒的な面白さで読む者の心をかき乱す傑作。──辻香月さん(大垣書店イオンモールKYOTO店)