第1回吉川英治文庫賞受賞! 畠中恵の「若様組」シリーズ最新刊『若様とロマン』発売!
時は明治。世が世なら、若殿様とよばれるはずだった旧幕臣の子息達が若き警察官としてデビュー。「若様組」を結成。育ちも良く、どんな些細な事件でも解決してくれる「若様組」は、東京の街中でも大人気。日々起こる数々の騒動に大奮闘。
著者メッセージ
明日の先
江戸という侍の時代が、いきなり明治という文明開化の世に変わりました。これは丁度その頃に産まれ、奮闘することになった主人公達のお話です。 世の中も暮らしも生き方も、いきなり別物に化けた明治時代。いかに生き抜いていくか、時代に流されず時を掴み取れるか、誰もが必死になりました。 戦争という言葉が囁かれ出します。江戸の頃ならば若様であった者達や、成金、身分が吹っ飛んだ元武士の子、時代が変わったのに、未だ窮屈な思いと共に生きている女学生達は、皆、これから誰と共に難儀な時代を生きていくのか、悩む事になるのです。 運命の相手と巡り会える者はいるか。恋より、明日への希望を選ぶのも、一つの道か。そもそも見合いをするには、条件が悪い面々は、伴侶を得られるのか。不安と希望が入り交じった中、明日へ歩み出す物語。 始まりです。
畠中恵(はたけなか・めぐみ)
高知県生まれ、名古屋育ち。名古屋造形芸術短期大学ビジュアルデザインコース・イラスト科卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞しデビュー。「しゃばけ」シリーズ(『たぶんねこ』『すえずえ』『なりたい』など)はシリーズ14弾まで刊行される大ヒットシリーズとなり、第1回吉川英治文庫賞受賞。現在も続行中。その他にも「まんまこと」シリーズなどがある。著作も多数で、『つくもがみ、遊ぼうよ』『明治・金色キタン』など。
担当者メッセージ
ついに待望のシリーズ第3弾が発売となります! 『若様組まいる』の単行本が出てから6年ぶりの刊行となります。「若様」ファンの皆さまには、随分お待たせしてしまいましたが、明治のイケメンたちは今回も元気に、縦横無尽に活躍し、そしてなんとお見合いまでしてしまいます。あの若様も結婚してしまうのか……?! それはお読み戴いてからのお楽しみ、ということで久しぶりの若様たちの活躍をぜひお楽しみ下さい。 (文芸第二出版部 安藤)
『若様組まいる』が今夏舞台化へ!
2016年8月7日~14日、天王洲銀河劇場にて『若様組まいる』の舞台が上演されます。 長瀬健吾には入江甚儀、園山薫には久保田秀敏など若手実力派俳優たちが勢揃い! 小説とはまた違った楽しさのある舞台にもぜひ足をお運び下さい。
「若様組」シリーズ
シリーズ第1弾
<スイートな文明開化物語>
明治23年。築地の居留地で孤児として育った皆川真次郎は、念願の西洋菓子屋を開いた。今日もまたお菓子目当てに元幕臣の「若様組」の面々がやって来て、あれやこれやの騒動が……。
シリーズ第2弾
<『アイスクリン強し』の前日譚>
西洋菓子店を開く、その少し前――。徳川の世であれば「若殿様」とよばれたいたはずの旧幕臣の子息とその友人たちは、暮らしのために巡査になることを決意。ピストル強盗のうわさが絶えない物騒な昨今、銃に絡む事件が起きて──。