作者水上勉氏の母と叔父も下駄を作っていたとのことですから、ホントに見たことないありえない下駄だったのでしょう。歯がなく板1枚で歩くのを想像しただけで転びそうですが「裸足よりはマシ」「安いからよし」みたいな思いで買う人がいたのでしょうか。素朴な信仰の人が作った下駄がわりとザツだったというのが妙に説得力があり、より魅力的な人物に感じます。(カラスヤ)
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。
近況:正月飾りを燃やしそびれました。