本書は2024年に出版された書籍『わが投資術 市場は誰に微笑むか』をもとに、専門的で難しい部分を削り、著者である清原が自ら脚色。エンタメ漫画として再構築したもの。NISAの浸透とともにかなり身近になった印象のある「投資」ですが、とは言えある程度の知識やノウハウを勉強してから取り組まないといけない……そう思ってなかなか一歩が踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
タイトルに「わが投資術」とある本書。3ヵ月連続刊行の導入となる1巻では、個人資産900億円という著者がどのようにして投資の世界へと足を踏み入れたのか、その半生を振り返りつつ、証券会社での得難い経験や貴重な出会い、そしてヘッジファンドへと転職するストーリーを描いています。
伝説的な人物の伝記を追いながら、投資そのものへの関心も高まる本書における最初のインパクトは、昭和の証券会社の信じられないような内情でした。
顧客はカモ!? 証券会社、驚愕の内部事情
また、やる気に燃える若手社員の気勢をそぐ、こんな慣習も。
尊敬する「永遠の上司」との出会いが示す新たな道
当時、野村証券の海外投資顧問室にいた、のちのSBIホールディングスCEO・北尾吉孝氏。彼との出会いが、青年・清原が進むべき道を示してくれました。
世界を飛び回る、波乱万丈な人生に釘付け!
ニューヨークでは警官に逮捕され、裁判所に出頭する羽目に。
そして巻末には、著者・清原による、自身の株式投資におけるルーツを明かす書き下ろし原稿も掲載。
ここ数年、投資を始めて日々の株価や配当金の通知に一喜一憂している私ですが、具体的な投資術よりもまず、清原達郎という波乱に満ちた人生を送る人物に俄然興味が湧いてきました。「エンタメの漫画にしよう」という著者の意図に引き寄せられるようにページをめくってしまい、あっという間に1巻読了。
彼の成功、そして慢心からの失敗。さらにはリーマンショックなども描かれる次巻以降の展開も気になります。本書は伝説の投資家サラリーマンの生き様を通じて、円安、関税、石油問題も関連した混沌とする世界経済の真っ只中を生きる、投資ビギナーな私たちに気づきを与えてくれるに違いありません。









