知人がこの春に無事、母子で中受を乗り切り、親戚の子も4月から小学4年生で私塾に通うという私にとって身近なテーマでもあります。
本書は、そんな中受について、実際に息子と共に小4から小6まで1095日間を駆け抜けた“元SAPIXママ”りえ太郎が、焦りや後悔、あるいは喜びなど様々な感情が入り乱れた濃厚な体験をポップに描いたコミックエッセイです。4年生、5年生、そして6年生においては春・夏・秋・冬・受験本番の各パートに分けて描かれており、その特徴は大きくわけて3つあります。
中受初心者の心強い味方! ノウハウや専門用語の解説も
王国を模した有名私塾紹介パートでは、カラーページも交えながら各塾の特徴を提示。楽しみながら、それぞれの塾がもつ個性を知ることができます。
「中受あるある」は共感ネタの宝庫
悲喜こもごも! 中受伴走は親子のドラマ
体調を崩してもなお、息子に指示を出す母。
中受ガイド、あるあるネタ、親子ドラマという3つの特徴を紹介しましたが、読者それぞれの立場で楽しみ方が変わるのも、本書の特徴です。中受経験者であれば、あるあるネタや親子ドラマに共感し、自身の経験と照らし合わせながら、あるいは過去のあれこれを思い出しながら楽しむことができる。そしてこれから中受を迎える人にとっては、各種解説はもちろんのこと、どんなことで苦労するのか、親子の感情の揺れ動きや受験に向けた心構えなど、あるあるネタや親子ドラマの中にある中受のいろはを学べる指南書として、受験の大きな味方になってくれるでしょう。中受の真っ只中という人は、経験者と初心者のどちらの視点も堪能できるはず。
本書を読んでいて、一浪した私が再び大学受験に挑んだときのことを思い出しました。二浪はしたくないというプレッシャーから、志望レベルを大きく下回るランクの大学も受験したいと伝えた際に、快く了承してくれた母。親のコミットという点で中受とはまったく異なりますが、それでも受験生とその親という立場は同じ。今でもあのときのことは感謝しています。
これから中受に挑まれる方、今まさに挑んでいる方は、本書を手に取って、軽やかに、そしてたくましく、受験を乗り越えてほしい。中受する全国の親子に幸多かれと願わずにはいられません。








