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2025.12.27

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「水害」と「消防」、命の繫がりを描く闘いと涙の物語『龍の守る町』

2020年の本屋大賞第3位に輝いた『線は、僕を描く』の著者・砥上裕將さんによる新作は、消防士のドラマ。舞台は、5年前に水害の被害を受けた海辺の町・瑞乃(みずの)町。主人公の秋月龍朗(あきづき・たつろう)もまた心に傷を抱えていました。現場を追われるようにたどり着いた指令室(119番の通報を受け、出動を指令する部署)で、新たな仲間とともに、町と自らの再生のため、受話器を握ります。

こだわったのはリアリティ。福岡在住の著者は、2017年7月の九州北部豪雨に出動した消防士や現役の指令室勤務の方に取材を重ねました。作中の「馬鹿みたいに優しくあれ」という印象的なセリフは、地元・福岡の消防士の方の言葉。昨年9月の能登の豪雨災害の後も現地を訪ね、その光景を目に焼き付けました。

砥上さんの平和と復興への祈りが込められた本作。決して他人ごとではない水害の恐ろしさと、命の尊さに迫ります。現在続編を執筆中。2026年夏に発売予定です。

──文芸第三出版部 市川裕太郎

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