どんぐりごろごろどんぐり、よいしょ!
どんぐり5人組が木から落ちて着地するまで、まるで運動会のように走ってころんで泳いで飛び跳ねて……。
2024年度の第45回講談社絵本新人賞を受賞した『どんぐりず』は、応募作のなかでもまれな、1~2歳を対象にした幼児絵本。選考委員の三浦太郎さんが「インパクト勝ち」と評したほど、鉛筆画のどんぐりたちが、ころころ、ぐらぐら、ばしゃばしゃと、ユーモラスにあっちこっちへとページをかけぬけます。
黄・青・赤・緑・ピンクのハチマキのどんぐりのうち、のんびり屋なのは、赤のどんぐり。作者の秦直也さんは「ドジで目立たない自分が一等賞を取れるなんて」と、赤どんぐりに自分を重ね、諦めず走り続けたいと、日々描き直しを重ねて今作を描きあげました。
表紙で、左から「ど」「ん」「ぐ」「り」「ず」と言っているどんぐりたちに、ぜひ応援のお力をいただければ幸いです。
──幼児・学習図書出版部 長岡香織