早寝は子育てを楽にする
本書は、元小学校教員で三姉妹の母である著者れーこさんが実践し、蓄積した早寝のメソッドをまとめたものだ。以下は、第1章で紹介される早寝の主なメリットの見出しなのだが、
メリット1 イヤイヤ、癇癪、不機嫌が激減! 早寝で子も親もごきげんに♪
メリット2 目覚ましなしで起きられる 登校・登園しぶりもなくなる!
メリット3 体調不良が改善! 風邪をひきにくくなり、通院が減る
メリット4 子どもの学習態度が積極的に! 朝のおうち学習も可能になる
メリット5 ママは自分時間の確保ができる! メリハリのある育児が実現可能に
メリット6 自ら学ぼうとする子に育つ! 教員経験に基づいた早寝の利点
しかし、著者はもちろん、彼女が発信するInstagramやVoicyのフォロワー(約10.5万人!)からは「勉強も遊びもスポーツも、今まで以上にやる気と集中力が上がりました」とか、「早く寝かしつけているのに、なぜか子どもと向き合う時間は増えました」など、さまざまな効果が報告されているという。
でも早寝なんて現実的には難しいよね。うちの子は宵っ張りだし、親の仕事終わりの時間は遅いし……。
それが、著者が主催するオンラインサロン「早寝部」の98.6%が、ちゃんと目標を達成し卒部していくという。早寝を達成するのに大切なことは、
大切なこと1 ママのやり抜く決意が家族を変える!
大切なこと2 周りの家庭や他人の育児と比べない!
大切なこと3 できない理由を探さない! その途端、何もできなくなる!
じゃあ何時に寝るのがいいのか? 著者のお宅では、なんと19時消灯なのだという。
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そして19時に消灯はするけれど、子どもの入眠時間は気にしない(部屋の灯りのオンオフは親がコントロールできても、入眠時間はコントロールできないから)。
そのうえで、これが大切なのだが「家事は完璧でなくていい」と割り切ること。つまり家事をサボる、後回しにする勇気があれば、19時消灯は決して非現実的ではない。子育てと家事、どっちが大切? どっち? 子育てでしょう!
早寝成功の3つの必勝テク
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さらに本書は「早寝を極める8つのステップ」や、ママの帰宅時間別、塾通い、運動系習い事をしている場合などの早寝ルーティンを多数紹介。さらに、1ヵ月分の早寝チャレンジの記録をつけられるワークシートまで備えていて非常に実用的。あと「これ、使えるなぁ」と唸ったのはQ&A。誰もがぶつかるだろう問題に、明快に答えてくれる。
Q
毎晩のように寝落ちしてしまいます。
そのせいで、深夜に起きて、家事をすることになります。
寝落ちを防ぐ方法はありますか?
最初に「子育てを楽しいと思えるのは、とても幸せなことだ」と書いたが、それにはまず子どもより親が抱え込んだ「やらなくちゃタスク」をどんどん割り切って削ぎ落とし、“ゆとり”を持つ必要があるようだ。「やらなくちゃタスク」と「睡眠時間」、その優先順位を間違わなければ親と子どものQOLは必ず上がる!