数学は苦手、数学は嫌い、数学はよく分からない──。数学について尋ねると、たいがいの方がこのように回答します。「文系だから」「理系だから」という言葉にもある種、数学を敬遠する気持ちが込められて使われることが多いようです。
しかし数学の基礎となる算数、とりわけ計算の基礎は、私たちが日常生活を送るうえで頻繁に使われています。例えば買い物をするとき、家具の配置を考えるとき、ダイエットでカロリー計算をするとき、常に計算の知識が必要とされますし、仕事においては計算なくして進められない業務もあるでしょう。計算の前提条件に対する読解力も求められます。数学の知識は、私たちの生活と密接な関係があるのです。
今回は、苦手とする人もこれから学び直しをしたくなるような数学の入り口の本から、入試対策までバッチリお任せの本格的なテキストまで集めました。数学力を身につければ、仕事の効率アップも間違いありません。楽しい数学の世界へようこそ!
ラクラク数学入門
“数学”と聞いただけでアレルギー反応を起こす方は多いようですが、それはきっと数学で使われるさまざまな公式を、中間試験や入学試験のためにだけ暗記して、その本質を理解できなかったからではないでしょうか。いわば、“食わず嫌い”の状態だったかもしれません。
この章では数学の入り口となる本を集めました。問題で何を求められているかを考え、解き方を学べば、これまで手に入れることのできなかった“解”が見つかるはずです。
数学で鍛える知性・仕事力
数学の問題には独特の言い回しが多く、それが分かりづらいと考える人も多いようです。しかし問題を解くための大前提となる問題文で、「何を求められているか」を理解できなければ先に進めないのは、なにも数学に限った話ではありません。柔軟に発想する力や問題文に隠されたヒントを探す力は、業務を円滑に進め、課題に対するよりよい施策を考える能力を培ってくれます。大人になって固くなった頭を柔らかくしてくれる、これらの本で頭の体操を始めましょう。
入試も学び直しもお任せの一冊
少し頭がこなれてきたら、ぜひこちらの本に挑戦してみましょう。一見、難しそうで逃げ腰になりそうな中学、高校、大学入試の問題を、実に分かりやすく、丁寧に解説した本格的なテキストです。入試に必要な“解く力”を養うこれらの本は、試験のみならず、大人になって改めて数学を学び直したいと考える人にも最適です。解けなかった問題が解ける喜びをもう一度、この章で味わってみてください。