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2024.10.24

レビュー

「指す手なぶる」は「サステナブル」!? シュールで笑える!ダジャレで覚えるカタカナ語

人との会話中に知らないカタカナ語が出てきて、思わず知ったかぶりをすることがよくあります。
いまさら知らないとは言えないので、あとでこっそり調べようと思っても、その言葉を思い出すことができず(笑)。

【指す手なぶる!?】

『ダジャレで覚えるカタカナ語辞典』のカテゴリーは児童書ですが、ありました、ありました!! よく目にするけれど、実はよくわかっていないカタカナ語が。私にとってのそれは「サステナブル」。
サステナブルな企業、サステナブルな生活、サステナブルな未来。
言葉の響きはカッコいいけれど、いまひとつピンと来ない。
サステナブルソリューションのように、カタカナ語が2つも重なると、もっとわからない(笑)。
        
サステナブルは「持続可能な」という意味ですが、もともとは「維持できる」「耐えうる」が語源だそうです。

イラストでは、指さしをしている手をもてあそぶ、“なぶる” 状態の猫が描かれ「指す手なぶる」。
思わず苦笑いですが、愛猫に何度引っ掻かれても「耐えうる」ことができるし、かわいいという気持ちも「維持できる」。確かにこれは「指す手なぶる」だぞ!!

【最初が肝心!?】

このサステナブルとよくセットで出てくるのが、SDGs(エスディージーズ)。これがなかなかのくせ者で、何度も目にしたり聞いたりしているのに、いまだに苦手意識があって頭に入って来ません。

SDGsは、2015年の国連サミットにおいて加盟国全会一致で採択された国際目標で、SDGsの「S」は、なんとサステナブルの略なのです。

私がいまだにSDGsに苦手意識をもつのは、最初のインプットで失敗したからではないかと思うのです。
この本の『はじめに』のページに、こんなことが書いてありました。
「よく耳にするけど意味がよくわからない」「似たような言葉とごっちゃになってる」。このたとえを見て、あっ、私のことだと思いました。つくづく最初の取っかかりは大事だなと。
そういう意味でも、この『ダジャレで覚えるカタカナ語辞典』はイラストが多く、子どもが最初に触れるにはもってこいです。

【語源となった英語を知る】 

カタカナ語は日本独自のものが多いのですが、この本には語源となった英語の意味も書いてあるので頭に入りやすい!!
ルーツの語源は、植物の根を表す英語「root」だとわかり、へぇ~と感心していたら、鯉のぼりのルーツは室町時代の武家の旗だと知り、もっとへぇ~となりました。今度、どこかでこの話を使おう!!

【身近なところにカタカナ語】

さらに、カタカナ語と関連する言葉も紹介されています。
今まで「ユニバーサルデザイン」の意味が、ざっくりとしたイメージでしか湧かなかったのですが……。
「ユニバーサルデザイン」という言葉、おそらく私は使うことはないだろうと思っていたら、なんと今年の9月に登場した新紙幣は「ユニバーサルデザイン」だったのです!!

確かに旧札に大きく印刷された「壱万円」という漢字は、外国人からしたら何のことかわかりませんよね。だから新紙幣にはアラビア数字を大きくした「ユニバーサルデザイン」が用いられたというのです。
何だか急に、「ユニバーサルデザイン」という言葉が身近になった気がします。

このようにカタカナ語は、日常・ニュース・ネットで益々使われる機会が増えるのではないでしょうか。
だからこそ、早いうちから『ダジャレで覚えるカタカナ語辞典』で、カタカナ語に触れておくことが大事だと思いました。

レビュアー

黒田順子

「関口宏の東京フレンドパーク2」「王様のブランチ」など、バラエティ、ドキュメンタリー、情報番組など多数の番組に放送作家として携わり、ライターとしても雑誌等に執筆。今までにインタビューした有名人は1500人以上。また、京都造形芸術大学非常勤講師として「脚本制作」「ストーリー制作」を担当。東京都千代田区、豊島区、埼玉県志木市主催「小説講座」「コラム講座」講師。雑誌『公募ガイド』「超初心者向け小説講座」(通信教育)講師。現在も、九段生涯学習館で小説サークルを主宰。

公式HPはこちら⇒www.jplanet.jp

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