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2015.02.27

レビュー

満州事変の翌年、昭和7年1月の山梨県笛吹川のほとり──カラスヤサトシの文庫で100年散歩

足を引っ張りあい、助けあい、監視しあい、目をつむりあうという、かつての日本の村で生きる人々の思考回路がものすごくわかりやすく描かれています。息子がアメリカへ行こうと世界で戦争が起きようと、世間体と一族の行く末だけを気にして生きるオカアの姿はある意味圧巻です。まるで近世中世のような人間模様はしかし、当時のリアルなのではと思います。(カラスヤ)

レビュアー

カラスヤサトシ

1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。

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