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2024.08.17

レビュー

ストウブ、ル・クルーゼ、ホットクック……プロの料理人が明かす令和のキッチンで必要な調理道具

調理道具の悩みを解決する一冊

「Michaさんって料理上手ですよね!」と友人たちから言われることが多い私。確かに、人を招いて様々な料理を振る舞うのは大好きです。しかし、日々の料理となると話は別。めんどくさいなーと思うことが毎日です。それでいて、美味しいものが食べたいから厄介。

そんな私にとって、調理道具はいかに楽をさせてくれるかが重要です。これまでも圧力鍋、低温調理器、ブレンダーなどを購入してきました。しかし、世の中には無限に調理道具が溢れています。昔から愛用されているものから、新商品まで尽きることがありません。

一体何を買ったらいいの!? 本当にこれって便利なの!? そんなお悩みを解決してくれる一冊、『現代調理道具論 おいしさ・美しさ・楽しさを最大化する』が2024年7月19日に発売されました。

実践的なアドバイスとレシピ

著者の稲田俊輔さんは、料理研究家であり飲食店プロデューサーでもある料理のプロです。SNSではユーモア溢れる文章で料理に関する情報を発信しており、多くのフォロワーが日々の投稿を楽しみにしています。

本書では稲田さんが実際に使ってみた調理道具を、彼らしい言葉で紹介していきます。フライパンや土鍋といった定番から、自動調理器や電気圧力鍋などの最新家電まで。実際の使用例を交えながら効果的な使い方を具体的に説明してくれているため、「我が家での使用イメージ」を妄想しながら読むことができます。

その中で特に印象に残ったのが「ピピっとコンロ」。
我が家もピピっとコンロを使っていますが、効果を実感できていません。むしろ、たまに「ピーッ」と鳴り響いて勝手に火が消えるため、使いにくいとさえ感じています。しかし、温度調節を使いこなせば揚げ物や焼き物も失敗知らずになると知り、機能を知ること、使いこなすことの重要性を再認識しました。



一度も触ったことのなかったこのボタンたち。次からは恐れずに押していこうと思います!

また本書には各調理道具でのレシピも公開されています。冒頭の「蒸し器」の章では、稲田さんが「世界で一番うまい」と言う焼売のレシピが載っていましたので、早速挑戦してみました。

蒸し料理はできなければできないで特に困らないとは思っていましたが、気軽にやれたらそれはそれで、料理の幅が確実に広がります。

今こそ、我々は「蒸す」を取り戻し、楽して簡単に手作り焼売のおいしさを手に入れるべきなのではないでしょうか。

というのも、我が家には爆食な1歳児がおり、最近のお気に入りが焼売だったのです! スーパーのお惣菜で楽をしていましたが、こんなに食べてくれるなら手作りするしかない!

シンプルな材料ながら、お肉の旨味と玉ねぎの甘みがギュッと詰まった逸品に娘も大喜び。

本書でも書かれているように、蒸すという調理法から餃子より億劫に感じていた焼売。こんなに簡単だとは驚きました。今回は帰省中のため母愛用のセイロを使いましたが、まさにこれが億劫な理由だなと実感(笑)。次回はフライパンを使った方法を試してみたいと思います。

料理の新たな視点

稲田さんは冒頭で、プロの料理人のこだわりが便利な器具の使用への抵抗に繋がることがあると述べています。これはプロでなくても料理をする人すべてに当てはまるのではないでしょうか。しかしそれは、自分自身の視野を狭めるもったいない行為かもしれません。

何事もメリットとデメリットを理解し、その特性を生かした使い方をする、それこそが本書のテーマでもある「丁寧に、雑に、暮らしたい」に繋がると感じています。その上で、本書は読者に新たな視点を提供し、料理の質を向上させるための貴重なガイドとなることでしょう。

読めばきっと料理がしたくなるはずです。

レビュアー

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Micha

ライター。フリーランスで働く一児の母。特にマンガに関する記事を多く執筆。Instagramでは見やすさにこだわった画像でマンガを紹介。普段マンガを読まない人にも「コレ気になる!」を届けていきます!
X(旧Twitter):@Micha_manga 
Instagram:@manga_sommelier 

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