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辻ちゃんってやっぱりスゴい!! 34歳、4児の母。ママゴト婚なんかじゃない、その後。

大好きな人と結婚した、その後。
(著:辻 希美)
2021.07.12
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アイドルが大人になっても幸せそうなのは、すごくうれしい

「あ~、辻ちゃん!」と涙腺がゆるみっぱなしで辻希美さんの『大好きな人と結婚した、その後。』を読んだ。辻ちゃんは大人になった今も尊い。

この「尊い」って状態は、人生の中で一度でもアイドルを応援したりライブを観に行ったことがある人なら即座にわかる感情だと思う。この世に生まれてまだ10数年の若い人たちが、夢をみて、めいっぱい努力して、キラキラ輝いている。「かわいい」を飛び越え「尊い」のだ。

だからその人たちが次のステップを選ぶときは「今までありがとう! この先も幸せな人生が待っていますように」と真剣に祈る。この気持ちは親戚のおばさまごっこだなあと思う。だからこの本はすごくうれしい1冊だった。だって、辻ちゃんが今どんな瞬間に幸せを感じて、大好きな人とどんなふうに毎日がんばっているかが語られているから。

「再始動の出発点がブログだった」

モーニング娘。やハロー!プロジェクトでアイドルとして活躍していた辻希美さんが結婚したときも、年がわりと近いことなど関係なく私の親戚おばさまスイッチは盛大に入った。だから心ないバッシングや子育てを綴ったブログに投げつけられるコメントと、それでもけなげに日々更新されるブログに、なんとも言えない気持ちになった。

20歳で初めての出産を経験し、現在は四児の母となっている私ですが、一人目の子ども、長女を育てていた頃の記憶はほとんどありません。当時は親や友だちと離れて暮らしていたので、とにかく孤独でした。仲のいい友だちは誰も結婚すらしていなかったので子育ての相談なんてできないし、旦那さんも忙しくて家にほとんど帰ってこられない状態だったのです。(中略)
そんな私の孤独を救ってくれたのが、ブログでした。私の再始動の出発点となったのは、子育て生活の発信だったのです。

そんな気持ちで始めたブログだったのか……ここでもう泣く。

当時、私たち夫婦に対する世間の風当たりは、かなり厳しいものでした。「ママゴト婚」と報道され、「きっとすぐに別れる」などと言われていて、何を発信しても悪く言われがちだったのです。ブログのコメント欄も、9割くらいが好意的とは言えないコメントで埋めつくされていました。夫婦二人セットでいろいろ言われてしまうのは本当に辛かった。

あの辻ちゃんが気さくに子育てのことまで写真付きで書いてくれてるんだから、もはや満点じゃない!? と思うんだけど、そうじゃないアンチの人は大勢いたし、それをご本人もちゃんとわかっていたんですよね。ブログをやめたいと何度も思ったそう。まずは、ここの葛藤をたくさんの人に読んでもらいたいです。

ブログなどに寄せられるコメントが優しくなってきたのは、4人目の妊娠を発表した頃。(中略)
ものすごく嬉しかった一方で、まったく想像すらしていなかった"おめでとう感"あふれる反応に「なんだ、この空気感は!?」とちょっと戸惑ってしまったくらい。「ここまでくるのに10年以上かかったね」「祝福されるのってやっぱりありがたいね」と旦那さん、マネージャーさんと語り合いました。(中略)
当時はちゃんとごはんを作っても、「買ってきたお惣菜を器に移しただけでしょ」などと言われていたのに、今では牛丼をテイクアウトしても好感を持ってもらえるという。本当に、一歩一歩頑張ってきた甲斐があります……。

ああ尊い。そして強い。トップアイドルとしてずーっと頑張ってきた人だなあ、と思う。そして「一歩一歩頑張ってきた」という杉浦家の子育て、夫婦関係、そして仕事のことがこの本にはめいっぱい詰まっている。一歩一歩、毎日少しずつ築き上げてきたんだなあ……しみじみ感動する。

「子どものおこづかい」や「しらす」から「浮気防止術」まで

私はまだ子育てをしていないけれど「うわ、めっちゃ知りたい!」と思うトピックスが並んでいた。たとえば「おこづかい」。杉浦家には14歳から2歳まで4人のお子さんがいる。一番上のお嬢さんのおこづかい事情がおもしろい。お金の管理はお嬢さんが本人でやって、お母さんはレシートをときどきチェックするのみ。

最初は「中学生になったからといって、お金の管理をいきなり任せちゃって大丈夫かな?」と不安だったのですが、長女のお友だちも同じような状況でした。そしてお金がなくなってくるタイミングもみんなほぼ同じようで……お金がないと出かけてもつまらないらしく、おこづかい日近くになると娘もお友だちも家で過ごすようになります。だから、週末に出かけなくなると「あ、みんなお金がなくなったんだね」ってわかるんですよ(笑)。
ただ、ママ同士がつながっていた小学校時代と違って、中学生の今はお友だちの家庭事情や考え方などがわからないのは不安でもあります。今と昔とでは、子ども自身のお金に関する感覚も社会の状況も違うので、悩ましいところです。

任せるところは信じて任せて、でも生活の様子はしっかり見て「おこづかいがなくなると家から出なくなる」法則を発見する。母のリアルだ。やっぱり心配なものは心配というところも現在進行形の思いがそのまま語られている。

そして食卓の話も楽しい。「わが家の食卓に欠かせないお助けアイテムは"しらす"」なのだという。理由はこちら。

ご飯にのせるだけでも美味しいし、おにぎりにも重宝するし、炒飯や炒めものにも使えるし、ホント万能です。子どもに必要なカルシウムなども豊富で栄養価も高いので、わが家では切らさないようにしています。

しらす、私も必ず冷蔵庫に置いてます! ああ、親近感が湧く。

そして『大好きな人と結婚した、その後。』というタイトルの通り、大好きな旦那さんこと杉浦太陽さんとの結婚生活の話も楽しい。

夫婦二人とも芸能界で仕事をしているせいか、「旦那さんがモテそうで心配じゃないですか」などと言われることがあります。けれども、私は旦那さんに対して浮気の心配をしたことはないんです。(中略)
ただ同時に、私は常日頃から、旦那さんが浮気をしないように"圧"をかけています。

赤裸々だ。どんな圧をかけているのかは読んでみてください。めちゃ参考になった!

日常のちょっとした出来事や子育てのコツのすみずみに「一歩一歩頑張ってきた」を感じる1冊です。子育てって大変と思われがちだし、実際、辻希美さんが20歳から築き上げてきたものって、生半可な気持ちじゃできなかったことばかりだと思うんです。でも、楽しくて幸せなこともたくさんあるんだなと伝わってくる。

最後に「辻ちゃん、教えて!」コーナーを紹介したい。子育てと暮らしにまつわる70の質問(たくさん!)に、辻ちゃんが丁寧に答えてくれます。私は質問1の答えを見て、胸がいっぱいになったし、すごくうれしかった。

  • 電子あり
『大好きな人と結婚した、その後。』書影
著:辻 希美

辻ちゃんが教えてくれた幸せな家族の作り方。

中学生の長女、小学生の長男と次男、2歳の三男の子の母となった“辻ちゃん”。
「世間の風向きが変わるのに10年かかりました」
そう語る母歴14年目の辻希美さんの子育てとは? 杉浦太陽さんと築く家族像は? 子育ての方針は? ママ友との付き合い方は? 仕事と育児の両立は?

ママゴト婚、すぐ離婚するだろう―――20歳で結婚・出産して受けた世間からのバッシング。
「そんなふうに言われたからこそ今までやってこれたのかもしれません。私、負けず嫌いなんです」

わが子にはふつうの子ども時代を送ってほしいと自らが生まれ育った土地へ引っ越し、仕事を続けながらも子育てを最優先にした暮らしを送る辻さん。自分らしいスタイルを貫いたリアルな日常を発信していたら、好意的な声が増え始めたと言います。この本では、子どもたちとの暮らし、子どもとの向き合い方、夫との関係、夫と子どもと家族をどう作ってきたかをありのままに語っています。

「育児は本通りにいかないというのは、私自身、一人目を育てているときに読んだ育児本で実感しました。子どもが100人いたらそれぞれみんな違うと思います。この本は辻希美という母と杉浦太陽という父、そしてわが家の4人の子の場合、です。『杉浦家の場合はこうなんだ~』と笑いながら読んでほしいと思っています」

レビュアー

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花森リド

元ゲームプランナーのライター。旅行とランジェリーとaiboを最優先に生活しています。

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