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【名作発見】天才・石川啄木が心血を注いだ、超リアルで卑小な主人公
石川啄木が残した小説で最長の作品。新聞に60回にわたり連載されたもの。「まとまりがない」「主人公の描き方がブレブレ」などと評価は低いそうですが、個人的にはかなりおもしろく読みました。華々しく登場しながら、どんどん卑小になっていく主人公は、ブレてるといえばブレてますが、ものすごくリアルでもありますし。あと顔を鍋底のススで黒く塗るのは某時代劇でやってました。(カラスヤ)
- 電子あり
詩や短歌では叙情味あふれる作品で天性の才能を発揮し、矛盾に満ちた明治という時代への鋭い考察も相俟って今もなお熱烈な読者を持つ石川啄木が心血を注いだ小説。故郷・渋民村の高等小学校の教員時代に書き出され、青年たちの鬱屈と貧しき者、弱き者の心に共振していく初期短篇3作と、唯一新聞に連載された中篇を収録し、短い生涯を駆け抜けた啄木文学の可能性を提示する
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に新書館『カラスヤサトシの孫子まるわかり』、講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『カラスヤサトシの戦国散歩』があります。
近況:この夏は、盆踊りデビューをいたしました。
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