今日のおすすめ
獏は雑魚を釣る。大魚を釣る。地球を釣る。宇宙を釣る。 ──北方謙三
釣り歴半世紀余り、「釣り竿はもはや身体の一部」という著者が明かす釣り作法、そして釣りとは、人生とは。楽園はどこにあるのか?
美しいオールカラー! 詳細な地図入りの愛蔵保存版。
著:夢枕獏
《海外編》
ロシア・カムチャツカ篇/カナダ・キャンベルリバー篇/アマゾン編
《日本篇》
青森 ヒメマス/岩手 ヒカリ/秋田 イワナ/長野 ワカサギ/静岡 メジナ/石川 タラ/滋賀 ビワマス/岡山 タナゴ/愛媛 サクラダイ/高知 カワハギ/熊本 アユ/鹿児島 マグロ
写真/夢枕獏事務所
夢枕獏(ゆめまくら・ばく)
1951年1月1日、神奈川県小田原市生まれ。'77年作家デビュー。『キマイラ』『サイコダイバー』『闇狩り師』『飢狼伝』『陰陽師』などのシリーズ作品を次々発表。'89年『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞、'98年『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞。『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞、舟橋聖一文学賞、吉川英治文学賞をトリプル受賞。多数の連載を抱えながら、釣り、観劇、作陶など多彩な趣味を持つ。
海外篇 見どころをちらり紹介
-
ロシア・カムチャツカ篇
ビストラヤ川にて。ドリーバーランチャー(イワナの仲間)を釣り上げる。30センチを超える大イワナだ。
写真/長尾迪
-
カナダ・キャンベルリバー篇
キャンベルリバーの支流のゴールドリバーで、汗と雨で全身びしょぬれになりながらも、狡猾なスチールヘッドを追いかけた満足な笑み。釣り人だけにわかる、幸せな瞬間だ。
写真/山本雷太
-
アマゾン篇
アマゾン川に多いオスカー類の代表が、このアストロオスカーという種。小ぶりだが美味で、現地の人の食卓によく乗る魚。
写真/ディック・アレン
日本篇 見どころをちらり紹介
-
青森
縄文の香り漂う原始の湖、新緑の十和田湖でヒメマスを堪能する。
写真/東奥日報社会部 千葉康之
-
高知
黒潮のなか、柏島で30センチの大カワハギにウハウハ。
写真/高知新聞社会部 加冶屋隆文
編集者メッセージ
本書の魅力はなんといっても、含蓄溢れる著者の言葉の数々です。いわく「炎や川を見ていると、自分の姿がよく見えてくる」「二十代の後半になってようやく、“自分の居場所は原稿用紙の前しかない”と思うようになった。それは大事な認識だった」「キングサーモンと出会うということは、さまざまな人生上の事件と同列で語れること」……。
自然の中では、素の自分と向き合わざるを得ないのですね。 そして、美しい写真。今回、みなさまのご協力によってオールカラー。美しい写真、満載です。釣る人も釣らない人も、ぜひお手にとって眺めてみてください。
(文芸第二出版部 奥村実穂)
電子版で待望の復刊! 『鮎師』
夢枕獏版、平成の「オーパ!」
ロシア、カナダ、アマゾン、そして日本津々浦々。釣り竿を抱えて夢枕獏は今日も行く! 釣り人の夢とリアルがぎっしり詰まった、釣り紀行。釣り歴半世紀余の著者が明かす釣り作法、そして釣りとは、人生とは。楽園はどこにあるのか?
関連記事
-
2016.05.27 特集
【バイオハザード・ミステリ】生き物好きは、冒頭で感電します。
『竜と流木』著:篠田節子
-
2016.09.18 レビュー
【名作発見】昭和初期、金魚を新聞で包んで渡す「ブラック釣り堀」
『仕事部屋』著:井伏鱒二
-
2016.08.25 特集
【なぜ昆虫愛?に答えます】夏休みラスト! 素敵な虫の見つけかた
『わくわく昆虫記 憧れの虫たち』文:丸山宗利 写真:山口進
-
2016.09.17 レビュー
瀬戸内の小島、わずか4人の同級生が旅立つ時──辻村深月の新・代表作
『島はぼくらと』著:辻村深月
-
2016.06.10 特集
【絶賛】事件満載のテーマパーク・ミステリ。働くキャラが超魅力的!
『遊園地に行こう!』著:真保裕一
人気記事
-
2024.06.28 レビュー
能登半島地震の悲劇を徹底取材──「政治の人災」を繰り返さないための防災マニュアル
『シン・防災論―「政治の人災」を繰り返さないための完全マニュアル』著:鈴木 哲夫
-
2024.06.26 レビュー
【衝撃の手記】ゴーン会長のもと、日産社長を務めた男はそのとき何を考えていたのか?
『わたしと日産 巨大自動車産業の光と影』著:西川 廣人
-
2024.07.01 レビュー
「趣味はダイエット、特技はリバウンド」という方へ! モチベーションアップのコツ
『にゃんこダイエット モチベーション ブック 一念発起×初志貫徹 痩せにゃいわけない辞典』編:ダイエット・モチベーション・クラブ
-
2024.06.30 レビュー
「弱いまま、強くなる」 MEGUMIさんが、美容を“やる”理由とは!?
『心に効く美容』著:MEGUMI
-
2024.06.24 レビュー
ホンモノ中華料理にアナタの肥えた舌を捧げよ!
『進撃の「ガチ中華」 中国を超えた? 激ウマ中華料理店・探訪記』著:近藤 大介