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まさかの実写映像化!『十角館の殺人』の時を超える魅力

十角館の殺人
(著:綾辻 行人)
2024.05.24
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2024年3月22日。Hulu オリジナル「十角館の殺人」配信開始当日は、夕方から光文三賞のパーティーで帝国ホテルへ。会場で綾辻さんとご一緒していると、「『十角館の殺人』、今、観てきました」という方々が次々と! 配信は午前10時からで、全5話あるんですけど、もう?? 週末はX に原作への愛と映像への好意的な感想が溢れました。

1987年の刊行以来37年。途切れることなく読み継がれていることについて綾辻さんは「とても嬉しいことです。あまり時代に密着しすぎない書き方も幸いしている気がしますが、第一はやはりメインの仕掛けのインパクト、その強度なんでしょうね。長く読まれてきたことで、『十角館』といえば“あの一行”、という共通認識が生まれて、それに惹かれて新しい読者が……というサイクルができているようです」と振り返ります。

そして、映像化不可能といわれた本作、原作者から見たドラマの感想は?

「〇マルですね。これは幸せな映像化だな、と感じました。原作を読んでいない方は、きっと驚いてくれるんじゃないでしょうか」

原作既読の方は未読の方と一緒に観ると相手の反応も楽しめて見どころ2倍です! ご家族でのご視聴もおすすめです!!

──講談社文庫出版部 栗城浩美

綾辻行人氏

撮影/森 清(講談社写真部)

huluオリジナル「十角館の殺人」ポスター

Huluオリジナル作品は、放映翌日の総合視聴ランキングで第1位を獲得!
©綾辻行人/講談社 ©NTV

「十角館の殺人」

ドラマで使用したマグカップと灰皿。トレイも十角形になってます!

綾辻行人(あやつじ・ゆきと)

1960年京都府生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院修了。87年『十角館の殺人』で作家デビュー。“新本格ムーブメント”の嚆矢となる。92年『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞。「館」シリーズと呼ばれる一連の長編は、現代本格ミステリを牽引し、累計670万部を超えるシリーズとなった。2019年に第22回日本ミステリー文学大賞を受賞

  • 電子あり
『十角館の殺人』書影
著:綾辻 行人

半年前、凄惨な四重殺人の起きた九州の孤島に、大学ミステリ研究会の7人が訪れる。島に建つ奇妙な建物「十角館」で彼らを待ち受けていた、恐るべき連続殺人の罠。生きて残るのは誰か? 犯人は誰なのか? 鮮烈なトリックとどんでん返しで推理ファンを唸らせた新鋭のデビュー作品。