コミカライズ、アニメ化もされ多くのファンを魅了した「響け! ユーフォニアム」シリーズをはじめ、短編5作を収録した『青い春を数えて』など、みずみずしい筆致で繊細な青春模様を描いた作品に定評がある武田綾乃さん。手がけてきたジャンルは学園ミステリまで幅広いが、その中でも異彩を放つのが、最新作『愛されなくても別に』だ。現代に生きる母娘の際どい愛の姿をリアルに描いた今回の作品について、武田さんと同世代でもある担当編集の中谷洋基と語り合う。
誰もがそれぞれ肌で感じている生きづらさを
中谷 この『愛されなくても別に』は、最初に第1章をいただいたとき、武田さんが今まで以上に内側から出したものをぶつけてきてくれたんじゃないかという気がしました。この文章の艶っぽさとか、描かれる登場人物の生っぽさとかが、「いつもと違うぞ」と。これは絶対に面白くなるし、面白くしないといけないと思って、僕自身もこれまで以上に向き合っていたんです。
武田 ありがとうございます。私自身もこの2020年は、意図的にこれまでの作品の読者とは違う層に向けた本を書いているところがありますね。
中谷 タイトルも強烈です。浪費家の母を抱えて日夜バイトに明け暮れる大学生の宮田陽彩(ひいろ)や、父親が殺人を犯した江永雅(みやび)など、それぞれの登場人物が背負っている重い過去やその背景だけを見ると、身近な話ではないようにも思えます。でも、そこで彼女たちが抱える感情とか生きづらさみたいなものには普遍的なところがある。プロットをいただいた段階から良いなと思っていたのは、終わり方はさわやかになりそうだなという予感があったことです。読者からの感想でも、「結末にたどり着くまでにはかなり重いシーンもあって心に刻まれるものがあるけど、不思議と読後感がいい」というのは多かったですね。若い読者からは「救われた」「共感した」「すごく胸に刺さる」といったコメントがたくさん寄せられています。一方、上の世代の方も親目線で読まれていたり、70代の方から「今の若い人たちはこういう世界観で生きているんだなと、すごく伝わってきました」という意見もあったりして。
武田 社会的な問題として過酷な奨学金返済の実態や毒親という背景はありますが、今回はどちらかというと、自分が思うままに書き進めた作品です。けっして特別な女の子の話ではなく、「こんなのはありふれているよね」という世界観の中で、みんなきっとどこかでは肌で感じているようなものを描きたくて。
中谷 その、あえて特別感を出さずに書いているところがすごいですよね。これまでの作品、『青い春を数えて』でもそうでしたけど、武田さんは人間関係を描いたものとか、人間の思う気持ちを描くところのリアルさが、ずば抜けているものがあると感じます。
10代だった頃の自分を救出する意味も込めて
『愛されなくても別に』著者、武田綾乃さん
武田 この親子愛という題材は、いつか書きたいと思いながらも、いつ書くかずっと悩んでいたものでした。自分の力量から、この題材のずっしりとした重さにしり込みしていたので。でもデビューして7年、そろそろ挑戦してもいいんじゃないかという気持ちが出てきました。私の中では“覚悟”の作品なんですよ。
中谷 でも読んでいると、この「愛されなくても」というのは親子関係だけの話じゃないよなと。誰かほかの人、他人から愛されることがしんどいというのは、たぶんみんなにあることで。そういうところにも広がりがある作品なんじゃないかなと思いました。
武田 そうですね。「もう他人は知らん!」っていうね。何か他人の影響をずっと気にしているのって、人生の損じゃないですか。私は10代の頃から、「友達が多いほうがいい」とか「素敵な恋人がいたらいいよ」とか、「素敵な家族がいたら幸せだよね」とかって、本当に全部どうでもいいなぁと思いながら生きていました。でも物語って、本とかテレビドラマも、それが素敵だというものになりがちというか。確かに人の絆って本当に素晴らしいものなんですけど、10代の子達がそればかり追いかけるようなメッセージを浴び続けるのって、なんて残酷な状況なんだろうと。「そうじゃない子も全然いるよ?」みたいなのを書きたかったんです。この本は、10代の自分の救出のためでもあります。ただ、もし私が大学時代にこれを書いていたら、もっと過激な内容になっていたと思うんですよね。
中谷 うーん、確かにそうかもしれないですね。
武田 今だからちょうど客観的な目線も入れられて。でも、(担当編集者が)中谷さんじゃなかったら、この作品はこんなふうにできていなかったと思います。冊数を出していると、自分ひとりでコントロールするのに限界があるので、私は組んだ編集さんをすごく頼りにしていて。私と同じくらいのパワーバランスで指摘をいただくことで、作品のバリエーションも出ます。中谷さんはエンタメのぶっ飛んだものというより、感情とか文章を丁寧に処理するのが得意な編集さんだと思うんですよね。
中谷 いやいや、ありがとうございます(笑)。
作品ではないところで読者に仕掛けたもの
中谷 作品のプロットをいただいたのは去年のゴールデンウイークでしたが、書き始めたのは今年の1月ですよね。
武田 はい。でも、第2~第3章を書いた3月4月はもう新型コロナウイルスを意識する状況になっていて。
中谷 そうでしたね……。
武田 でもそれで、2019年の話を書こうと思ったんですよね。読んだ人たちがどう受け取るかが読書体験の肝だなというのが私の意識の中であるんですけど、「2020年の人間は2019年にフィルターをかけて読む」というのが面白いなって。私もそうなんですけど、読者も結局、自分の考え方に無意識にフィルターをかけて読むから、2019年に読んだとしてまったくひっかからないところが2020年では気になるんですよね。コロナがなければきっと一文字も入れていなかったくだりがありますが、あれは作品ではないところの仕掛けというか。作品そのもの以外からの影響で、読む側が勝手に仕掛けにしてしまうんです。
中谷 かなり意識的に入れられてましたね。もともとプロットにはなく、いきなり入ってて。でも、僕もこれは入れたほうがいいなと思ったので、そのあたりもまた、これから読む方には楽しんでもらいたいですね!
「自分の親を殺しにいく」という話
本作の著者・武田綾乃さんと、担当編集者・中谷
中谷 僕が初めて武田さんに声をかけたのは、入社して1年目とかだったんですよね。
武田 私もまだ学生だった頃ですね。『響け! ユーフォニアム』のシリーズはもう出し始めていましたが、いろんな編集さんがいる中でも、たぶん相当早いときに声をかけていただいて。
中谷 入社前の学生時代から武田さんの作品はすでに読んでいて、すごく面白かったのですが、ちょうど「小説現代」で青春小説の特集を任されて。当時は担当がゼロだったので新しい人にどんどん声をかける役割ということもあって、お声がけしました。学園ものでやりましょうかという感じで、縛りは結構ゆるくて。
武田 めちゃくちゃゆるかったですよね(笑)。そのときは『青い春を数えて』の1話目にある短編「白線と一歩」が「小説現代」に掲載されて。そのあと1年後くらいに追加で4話の短編を書き下ろして本になったんですよね。
中谷 その単行本が2018年8月に出て、またぜひ次もやらせてくださいって話をして、いくつかアイディア段階のものをいただいきました。その中から「これは面白そう」と話したのが本当のスタートでしたね。
武田 編集さんによって合う題材とそうでないものがありますが、私の中で純文学っぽい作品を書くなら中谷さん、というのがあるんですよね。
中谷 アイディア段階では、最終的に自分の親を殺しにいくという話でしたよね。恐らく、ブラックっぽいエンタメかなという感じで、もろ純文学とは思っていませんでしたが。
武田 そう、親を殺しにいくというのが軸だったんですよ。実際に本の中でも包丁を握って……という過激なシーンがありましたけど、あれを書いていたときは私自身も本当に思っていましたね。親を殺すぞ、みたいな。別に自分の親に対して恨みとか全然ないんですけど(笑)。気持ちが入りすぎて頭がおかしくなっていました。入ってましたね。
中谷 すごくのって書いているな、というのはわかりましたよ。
自分のために残そうと思って書いた本
武田 でも、それだけ思うままに書いたので、思ったことを書いたらそれが主人公の物語になっていたという感じで、あまり手応えがなく不安だったんです。
中谷 そうなんですか。
武田 エンタメ小説は100%読者の目を意識して書くんですよ。このときにはこういう読者の心情の動きがあるからこれを見せてとか、この仕掛けにしてとか、読者の反応を想像しながら書くんです。でもこの本では、1㎜たりとも想像していない。これが誰かに何かしらの影響を与えたり、共感してもらえたらラッキーだけど、これは誰かのためにじゃなく、私が書きたいから書いて形に残す本だと思っていたので。純文みたいなものを書くときは、わざとそうして読者がどう思おうと仕掛けとかも排除して書くようにしているんです。だから、これだけ反響をいただいているのがもうびっくりというか。やっぱり、編集さんが「良い」と言ってくれた言葉は信じようと思いました。自分だけの勘でやっちゃいけないと(笑)。本の題材によって自分の脳の作りかたは真逆って感じで、切り分けて書いています。中谷さんが見ている私は、中谷さん用の私なんです。
中谷 ほかの編集さんのときとは違うということですね。
武田 中谷さんは基本的に細かいところをつめるのがすごく上手で、違和感や感情の曲線みたいなところによく気づくので、指摘をいただいて「ああそうだな」というのも多いんですよね。
中谷 僕が「こういうふうに思うんですけど」と言ったときの武田さんの勘の良さというか、「きっとこうだからこうなんですね」というところの伝わり方も、すごくスムーズです。そこで直していただくと、やっぱりさらに良くなったものが返ってくるというのが、実感としてすごくありました。
武田 編集さんによって同じ作品でもいろんな化け方をするので、やっぱり編集さんと作家はチームなんだなというのを毎回感じます。自分1人で書くとこうはならない(笑)。でも、ミステリとかはプロットを読んだ時点ですごく面白いんですけど、こういう純文ぽい本というのはそこで見せられないので、プロットが面白くなくなってしまいがちなんですね。だから、あのプロットでどこまで伝わっていたかわからないのも懸念点で、大丈夫かなぁと思っていました。
中谷 プロットではわりとエンタメっぽい展開を見せていたので、たぶんそういうところもあるんだろうなと思っていました。武田さんとはこれまで仕事をしていて、細かい描写や人物の配置や動かし方みたいなものは見えている部分も結構あるので、これなら面白いものができるんじゃないかというのは思っていましたよ。
武田 第1章は、すごく自信があったんですけど……。第2章を書くまでに結構時間が空いちゃったんですよね。あの間に挟まっていたのが、他社のさわやか青春小説の執筆だったので(笑)。
中谷 ははは(笑)。
武田 それで第2章のスイッチがなかなか入らなくて。でも、作中でも時間の流れがあるので、その切り替えが逆に良かったかもというのはあります。
中谷 最初のプロットとはだいぶ変わりましたよね。
武田 見せ方も何もかも別物になりましたね。やっぱり、文がのってきたので。エンタメ小説のときって結構がっちり構成を決めて書くほうで、ミステリ小説のトリックとかも丁寧につくるタイプなんですけど。こういう純文ぽい感じを出す作品に関しては、どちらかというと衝動というか、作中の登場人物の気持ちを優先して書くようにしていて。それで苦労した作品でもあります。
中谷 プロットには書かれていなかったシーンも、原稿を頂いたらいろいろ加わっていて。また、それがすごくいい。おそらく武田さんの中でキャラクターを動かしていったときに出てきた最善策みたいなものだと思うんですけど。それが、想像もしないところからすごくいいものが飛んでくる、みたいな感覚があって。1つの衝撃という感じでしたね。
武田 そんなふうに言っていただけると、ありがたいです。
これだ! と思ったモチーフで動いた執筆
武田 実は第1章を書くとき、「これだ!」とひらめいたのが芳香剤というモチーフでした。あれは確か、映画を観ていてふと思いついたんですよね。そこで「強すぎるニオイ」というのがテーマのひとつになって、第1章が固まった。逆に言えば、あの第1章は芳香剤というモチーフを生かすための文脈なんですよね。私の中で相当大きなアイテムでした。これで全部書けるなと思ったくらい。なんか、すごく狭いトイレの中で一心不乱に芳香剤を嗅いでいる女の子のシーンが書きたいなと思って。
中谷 それだけ聞くと、すごいシーンですよね(笑)。あれもプロットにはなかったものでした。
武田 勝手に入れました(笑)。私もそんなシーンを書く気ゼロで。それまではどう書くかがピンときていなかったんですけど、「ああ、この本はニオイをテーマにしたら全部締まるんだな」と思って、そうしたらワーッと一気に書けました。
中谷 あの芳香剤の使い方がすごくうまいと思いました。どういうニオイが好きかということが、距離が近づいていくのか遠のくのかということと、すごくよくはまっていて。僕もあの芳香剤の登場で、その後の展開が見えたところがあります。あまり詳しくは言えないですけど、あの芳香剤をリュックの隙間に入れるのとかもすごくいいシーンだなと思って。
武田 本当に、1個のアイテムで全部解決するときがあるんですよね。ありがたいことに。思いつかないときは地獄ですけど(笑)。
中谷 モチーフといえばカルピスも。確か、前の作品でも出てきましたよね。
武田 ああ、私、カルピスがすごく好きで。自分で濃度を決められるというのが、アイテムとしても非常に便利というか、象徴になるんですよね。このカルピスを介した宮田と江波のやりとりも、自分では結構無意識で動かしていて、あとから「ああ彼女はこういうことを思ったからこうしたんだな」というのがわかったりしました。自分の中でそういうルールを作っているキャラだったんだなというのは、書いているときはまったく気づかなかったりするんです。でも、誰かが手間をかけてつくる飲み物って大事ですよね。今、みんなカルピス飲んでるのかな。
中谷 家でつくる原液のカルピスは、もうあんまり各家庭にないかもしれないですね。缶とかペットボトルとかで、できちゃっているものを飲むから。
武田 そうですよね。でも自分で作った方が絶対おいしいんですよ。私はソーダ割が好きで。小学生の頃はよく炭酸とカルピスで、めっちゃ濃いめのをつくって飲んでいました。その影響も大きいですね(笑)。
人間誰しもそれなりの悩みや苦悩がある
武田「言わなきゃわからない」というのも、この本の大きなテーマになっています。私自身も結構波乱万丈で、両親は離婚をしているのですが、家族仲は良くて。でも私はそういう過去を全然気にしていないので、むしろ自分から話すほうなんですよ。学生時代は私のまわりにも、今問題になっているヤングケアラーだったり、家族に不満を持っていたり、つらい過去がある子が多くいて、私は自分の周りにそういう子が集まるんだと思い込んでいたんですが、ある日「違うな」と気づいたんです。私があっけらかんと自分のことを話すから、「この子には言っていいな」と打ち明けてくれて、それで私はこの子たちの過去を知っているだけなんだなと。私のまわりにたまたま多いんじゃなく、知っているか知っていないかの差なんじゃないかって。
中谷 実際にはここまで極端なことはあまりないのかもしれないですけど、同じ悩みとか家族に対する思いとかを抱えている人は、たぶんたくさんいて。それは本当に、ただ普通に生きているところでは目についていないだけなんですよね。実は今の大学生も、こういう世界を抱えているよな、というのはすごくリアルだし、いろいろ気づかされるなぁと思いました。家族だからっていう理由で我慢しないといけないことって、みんな1人ずつあって。その部分に対しての不満って、あんまり表立って言えないんですよね。そのうちにたまっていくものだと思うんですけど、そういうものもこの本は救い上げてくれるところがあるのかなと思います。
武田 こうやって可視化されること、こういう価値観がこの世界に存在するんだと書くことそのものが、何かしら意味があるんじゃないかと思うんです。私もずっと小さい頃から家族の在り方みたいなものに疑問を抱くタイプの人間だったので。家族はいい意味で他人なので、別の個体が集まって集団生活をしているという意識を持ったほうがむしろ生きやすいんじゃないかと思ったりします。家族の中ですごくしんどいとか、苦しめられている子は確実にいるんですよね。特に10代なんて、反抗期も含めてほぼそうなっているところで、そんな子たちに対して「あなたの家族は幸せでいいわね」なんて、とても言えません。それは女の人だけじゃなくて、女も男も生きづらさはある。全人類、何かしら事情はあるし、どれだけ恵まれた環境にいると思われている子も、それなりの悩みとか苦悩はあると思うので。この本の登場人物も、その象徴的なキャラ造形になったかなという気がします。
中谷『響け! ユーフォニアム』シリーズとかをやられていたのもあるかもしれないですけど、すごく細かいところまでそれぞれのキャラクターをしっかり決めてらっしゃるなと思いました。その分、「こういう人いそう」というのがとても立体的に見えて。
武田 意外と決めてないんですけどね。今回の本に関しては、決めていないのに勝手に出てきましたね……。でもたぶん、しぐさとかは意識的に入れているんだと思います。ご飯を食べるときのしぐさとか、何か説明するよりも、そういうところに人間の性格って出ると思うので。しぐさとか癖とか、習慣とかで表現できたらなと。電子タバコを吸っているとかもそうですよね。それがたぶん、キャラクターと言われるところの肉付けとして強く作用しているのかもしれません。
中谷 武田さんとは世代も同じですが、この世代は人に対する距離の取り方に温度差みたいなものがあって、結構冷めたところがあるんじゃないかなという気もします。
武田 時代の閉そく感というか、みんなが未来に対して共通してもっている絶望感が、この世代にはあるんじゃないかなと思いますね。でも、じゃあこの中でどう生きるかというのを、もがいている世代でもあります。そういう意味ではやっぱり見え方が違うので、同年代の編集さんと年上の編集さんでは本の作り方も全然変わってくるんですよ。そうしたこともこの作品に作用しているところが大きいかもしれないですね。
中谷 次回作は、どうしましょうね。
武田 何年先に……。
中谷 え、何年も先になっちゃうの(笑)!?
武田 いやいや(笑)。スケジュールはめちゃくちゃですが、私も講談社さんではこれだけ育ててくださっているというのをすごく感じるので、できるだけこれからも書きたいという気持ちはあります!
中谷 ありがとうございます。まだ本が出たばかりで一息ついたところですが、また次回もよろしくお願いします!
1992年京都府生まれ。同志社大学文学部卒。第8回日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた『今日、きみと息をする。』が2013年に出版されデビュー。同年12月刊の『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』は、その後コミカライズ。続編小説のシリーズも人気を博し、テレビアニメ化、劇場版も公開されている。2019年、『その日、朱音は空を飛んだ』が第40回吉川英治文学新人賞候補に。その他の著作に、「君と漕ぐ」シリーズ、『青い春を数えて』『石黒くんに春は来ない』『どうぞ愛をお叫びください』がある。2020年8月に『愛されなくても別に』を出版。