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2018.04.30

特集

「ラ・ベットラ」落合シェフの【絶対うまいパスタ講座】にんにくと赤唐辛子オイル

■人気の落合務シェフが だれでもおいしく作れるパスタのコツ公開

テレビでも人気「ラ・ベットラ」の落合務シェフ。「シェフのレシピ通りに作ったら、おいしくできる」と評判です。料理はいい素材よりも「腕」。「腕」とは「経験」「知識=理屈」「技術」。経験と技術はもう実践あるのみ。ただ「知識=理屈」が加われば、料理の上達は違ってくるとシェフはいいます。

知識=コツがつまった著書『「ラ・ベットラ」落合務のパーフェクトレシピ』からパスタの基本を教えていただきました。(全3回)

■ソースにパスタを入れたら、火にかけない、が肝! にんにくと赤唐がらしオイルのスパゲッティ

にんにくと赤唐がらしのオイルスパゲッティのコツは、「にんにくにホクッと火を通す」ことと「油」と「水」をくっつける「乳化」です。

まず大事なのは、にんにくの火の通し方。常温のオリーブオイルとにんにくを火にかけて、きつね色になるまで火を通す。思っているよりも時間をかけて、ていねいにていねいに火を通すのが第1のポイント。

次の要はソースを乳化させること。相性の悪い「水」と「油」をくっつかせる、つまり、乳化させるのがポイント。火にかけて炒めると、水分は蒸発し、オイルが残る。だから油でべたべたしたパスタになるんです。ソースにパスタを入れたら、火はつけない、これ大切! さぁ、作ってみましょう。

材料(2人分)

スパゲッティ……160g

 | 水……3L

 | 塩……4g

(にんにく唐がらしオイル)

 | EXVオリーブオイル……60ml

 | にんにく……4かけ(4等分くらいに切る)

 | 唐がらし(半分に折って種を抜く)……2本

パスタのゆで汁……約60ml

無塩バター……10g

イタリアンパセリ(刻む)……適宜

※バターの代わりに、パルミジャーノのすりおろしでもよい。

※ゆで汁をオイルとなじませることで、ゆで汁の塩分がついて、塩けがちょうどよくなる。

作り方

①フライパンを傾けて、にんにくが油に浸って浮いた状態で火にかける。最初は強火。泡がたくさん出てきたら、弱火にする。

「火にかける、最初は強火。どんな料理もそうだよ」

②きつね色になり、芯まで火が通ったら、火を止める。このとき竹串を刺してみて、スッと通ればOK。フライパンからにんにくを取り出す。

③オイルの熱が落ちたら、赤唐がらしを入れる。少しゆすってオイルに辛みをつけて、しばらくしたら赤唐がらしも取り出す。

④ソースのメドが立ったところで、パスタをゆで始める。パスタを湯に入れたら、10~20秒かき混ぜてほぐす。

⑤③のソースが常温に戻ったところでゆで汁を少し加える。火をつけずにフライパンをゆすって、回して、オイルとゆで汁をよく混ぜる。これを3回くらい繰り返す。しっかり乳化させて、とろりとしたドレッシング状態にする。

  • 「ソースが熱くて、ジャーッという音がしちゃダメ。ジャーッは水分が蒸発する音。水分が蒸発すると、ゆで汁が「乳化剤」にならず、ソースが分離しちゃうよ」

⑥パスタの湯をよくきって、ソースとあえる。トングなどでくるくると混ぜてソースをしっかりからめる。

「パスタに湯がたくさんついていると、ソースが分離しちゃうよ」

⑦指で溶かしながら、バターを加える。さらにくるくるとよく混ぜて、パスタにソースをからめる。お好みで最後にイタリアンパセリやレタス、水菜などをくわえてもいい。

「バターを入れるとうまく“乳化”して、ソースがパスタにしっかりくっつくよ」

落合 務(おちあい・つとむ) イメージ
落合 務(おちあい・つとむ)

1947年東京都生まれ。1976年フランス料理の料理人として渡仏後、1978~81年イタリアで修業を積み帰国。東京・赤坂『グラナータ』の料理長に。1997年銀座『ラベットラ・ダ・オチアイ』のオーナーシェフに。“予約の取れないレストラン”として知られる。わかりやすいレシピが人気で、講習会、テレビや雑誌などのメディアから引っ張りだこ、全国を忙しく飛び回っている。『イタリア食堂「ラ・ベットラ」のシークレットレシピ』(講談社)ほか人気書籍多数。

講談社くらしの本はこちら

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