昭和16年から昭和18年1月にかけて書かれたもので、モロに戦時下の相撲興行の様子などもよく出てきます。が、本当に取組に夢中になっていて、戦争のことはほとんど出てきません。読んでると戦時中に書かれたものであることを忘れるくらい、名勝負の描写に手に汗握ります。アメリカの野球団を「興行的媚態」、イギリスを「老大国」といってけなしてる箇所が、時局のことを考えると本気度が増して見えてきます。(カラスヤ)
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。近刊に講談社『カラスヤサトシ』9巻、リイド社『
近況:長年行ってみたかった、吉見百穴に行ってきました、