東アジアに位置する中華人民共和国。通称・中国と呼ばれるこの国の人口は13億5千万人を越え、世界一人口の多い国として知られています。また、軍備においても経済活動においても大変な影響力を持ち、アジアの大国の名を欲しいままにしています。
歴史を紐解けば、古代中国から多くの文化が日本に持ち込まれており、わが国が中国と長く、深い文化的・経済的つながりを持っていたことが分かります。
ここ数年は領土問題による摩擦や安全保障的課題がささやかれますが、中国の軍事的・経済的影響がわが国に対してのみならず、世界規模で大きなものとなっていることは明白です。中国を知れば世界の動きが見えてくると言い換えることができるでしょう。
今回の特集では、近代化以降の中国に関する書籍を集めてみました。中国を知り、世界への扉を開いてみませんか?
中国を知ると見えてくるもの
古代中国の物語は日本でもたいへんポピュラーで、とくに魏・呉・蜀の三国時代を舞台とした三国志関連ジャンルでは、小説やコミック、映画やゲームなどで根強い人気が続いてます。しかし近代以降、とくに現代に至る中国については、まだよく知られていないことが多いようです。この章では、近代以降の中国史を紐解いてみましょう。
中国経済と安全保障
中国の軍事費はアメリカ合衆国に次いで世界第2位と言われています。また、中国のGDPもやはりアメリカに次いで世界第2位。名実ともに世界の大国というわけです。強大な軍事力と経済力を持ち、領土問題や経済活動におけるさまざまなリスクを抱えたこの国に対し、周辺諸国はどのような安全保障と経済戦略を検討しているのでしょうか。
日本と中国──アジアの未来
国際経済がめまぐるしく変わる一方で、かつての経済大国とうたわれた日本は低迷する国内経済にあえぎ、他国とのさまざまな問題を抱えたまま立ち往生しています。変質していくパワーバランスのはざまで、日本はどのような道を進むべきでしょうか。中国のみならず、アジアや世界に対する日本のあり方を説く本をご紹介します。