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どんな犬でも、命のある限り幸せになれる! 捨て犬から日本初のセラピードッグとなった、「チロリ」と仲間たちの物語。

2023.04.05
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銀座・歌舞伎座にほど近い築地川銀座公園に、名犬チロリの記念碑があるのをご存じでしょうか? チロリは捨て犬で殺処分寸前だったところを著者の大木トオルさんによって救い出され、その後、日本初のセラピードッグ(治療犬)となって、多くの高齢者や障がい者に寄りそい、励まし続けました。

「チロリの父」大木さんは、日米で50年以上にわたり音楽活動を続ける伝説のブルースシンガーでありながら、ライフワークとして殺処分寸前の捨て犬を救助し、セラピードッグを育成する活動を続けています。本書にはチロリのほか、東日本大震災で家族と離れ離れになった犬や福島で被爆した被災犬など、さまざまな犬たちが登場します。

「どんな犬でも、環境を変えて教育を受ければ立派なセラピードッグになれる」。殺処分ゼロをめざし、愛用のギターを売ってまで活動資金にあてる大木さんの言葉に、取材中、何度も涙がこぼれました。

──青い鳥文庫編集チーム 山室秀之

  • 電子あり
『命をつなぐセラピードッグ物語 名犬チロリとその仲間たち』書影
著:大木 トオル

捨て犬から、日本初のセラピードッグになった「チロリ」。
福島で救出された被災犬「幸」と「福」。
野犬として捕らえられた「ゆきのすけ」……。
殺処分寸前だったこれらの犬たちは救出されたのち、セラピードッグとしての訓練をつんで、医療・福祉の現場で活躍するようになりました。
どんな生まれでも苦しいことがあっても、環境が変わって教育を受けることで、よい生き方ができるようになる。

この本に出てくる犬たちのたくましい姿は、命さえあれば生まれ変わることができるということを、わたしたちに教えてくれます。

レビュアー

担当編集者

青い鳥文庫編集チーム

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