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『汝、星のごとく』で語りきれなかった 3編の「愛の物語」
『流浪の月』に続き、今年『汝、星のごとく』で2度目の本屋大賞受賞という偉業を成し遂げた凪良ゆうさん。『星を編む』はその『汝~』の続編ともいうべき中編集です。「普通」とは何か、「正しさ」とは何かをずっと書き続けてきた凪良さんだからこそ書ける、さまざまな愛の形が本書には詰まっています。
1編目の「春に翔ぶ」では『汝~』でも人気の、櫂(かい)と暁海(あきみ)の教師である北原の秘められた過去が語られます。表題作の2編目「星を編む」は、櫂の漫画の担当編集である植木、小説の担当編集である二階堂の二人が主人公。彼らの作家愛がテーマです。そして3編目「波を渡る」は、北原と暁海のまさにその後 が綴られています。
すでに『汝~』を読まれた方は、海のようにどこまでも続く愛と人生の物語を引き続き楽しんでください。そして、まだ『汝~』を読まれていない方。これを機に2作を一気読みできるのは、むしろ幸せかもしれません。
──小説現代編集チーム 伊藤蓮矢
- 電子あり
『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
「春に翔ぶ」──瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」──才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」──花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
レビュアー
小説現代編集チーム
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