幕末を駆け抜けた「新撰組」。彼らが活躍した背景にはいつも「ごはん」があった……。彼らの青春時代を「食」を通じて情緒深く描く『だんだらごはん』。作中には近藤勇の愛したグルメや江戸時代に実在したレシピなどが登場。まったく新しい新撰組ストーリーが誕生した。
著者:殿ヶ谷美由記さんインタビュー「戦う彼らの穏やかな日常を描きたかった」
Q1 「新撰組」を「食」という視点から本作を描こうと思ったきっかけを教えてください
デビュー作の『かみだらけ(漬物の神様が主人公のギャグ漫画)』で色々調べていた時に新撰組の土方歳三が漬物好きだったというエピソードを目にして、ここをじっくり深掘りしてみたいなと。
歴史的な事件や出来事に関わっている人々にも穏やかな日常はあったはず……と思い、どのように日々を送っていたのかを中心に描こうと思いました。
Q2 「玉子ふわふわ」「納豆汁」など、作中には当時のごはんが印象的に登場します。文献などを調べて描いているのでしょうか。またご自分で作ったものなどはありますか?
基本的には当時の文献をもとに季節や庶民の手に入りそうな食材を中心に考えていますが、自宅で作れそうなものは実際に作ってみてその写真をもとに作画もしています。 玉子ふわふわやにら雑炊も自宅で挑戦しました!
Q3 作中で登場するお気に入りの食べ物はどれですか?
玉子ふわふわ。本当にふわふわしていて驚きました……!名前も可愛いです。
Q4 『だんだらごはん』に登場する新撰組の面々はほのぼのと温かく、従来の新撰組作品とはまったく異なった人物像として描かれています。彼らはどのようにして生まれたのでしょうか?
内戦下の国で日常を送る人々のドキュメンタリーや書籍を見て。武士ではないいわゆる普通の人たちが立ち上がる面白さが新選組の魅力だとも思うので、普通の若者と言うのを意識して描いています。様々な要因が普通の人を普通じゃ無くしていくのが興味深いなあと。
あとは学生時代の給食の時に、おかわりする人、残す人、なんかふざけて怒られている人。人数がいるとご飯食べる時も結構個性が出て面白かったので、残された文献からわかる人柄に加えて若者らしい個性を出したいと思い生まれました。
Q5 なかでもお気に入りもしくは思い入れのある人物は誰ですか?
全員思い入れはあるのですが一番リテイクしたのが沖田君です。戦う印象が強い人のご飯食べてるところがなかなか想像できず……。
Q6 おいしそうなごはん。魅力的なキャラクター。新撰組ファンだけでなく、多くの人が楽しめる作品だと思います。先生の注目ポイントを教えてください。
江戸時代ってこんなもの食べていたんだ、と豆知識的に読んでいただければ。あと歴史をゆっくり追っていますがメインは若者の友情や日常と思って描いています。気負わずにゆるく楽しんで頂きたいです!
Q7 今後の展開を一言でもお願いします!
色んなものを食べて毎日を過ごす先に新撰組になっていく彼らをどうぞよろしくお願いします。
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©殿ヶ谷美由記/講談社