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2016.09.15

特集

「着流し男子」色気に問題あり──女子を虜にする5つの事例

格式を重んじる着物に対し、少しラフで気軽な印象の着流し。
どこか隙があってそこはかとなく漂う色気も魅力のひとつです。
秋の夜長にしっぽりと楽しみたい、艶っぽい着流し男子が登場する漫画5選をご紹介。
キャラたちの着こなしの違いにも注目です!!

不世出の本格落語漫画、ついに完結!

『昭和元禄落語心中』書影
著:雲田はるこ

人生のすべてをかけて落語の道を歩む男たちの魂の物語。人間の生の悲喜こもごもを身一つで表現する噺家たちは、気力そして身体の衰えと向き合いながら最後の日まで客の前に立ち続ける。昭和の名人と言われた八雲の柳腰は年を重ねても妖艶の一言です! 同時に、噺家にとっては戦闘服でもある着流し姿の決意に満ちた佇まいは必見です。2017年1月からはアニメ第2期の放映予定!!

刀を捨てた侍と孤独な少女の、寄り添いの物語

『死にたがりと雲雀』書影
著:山中ヒコ

寺子屋で子供達に手習いを教える脱藩浪人の朽木と、親と生き別れた少女・雲雀。寺子屋の師匠と弟子という縁で結ばれたふたりは、互いの欠けた心を癒すかのように寄り添い合う。竹光を腰にさし、袴も羽織もつけずにふらりと生きる朽木の着流し姿は、彼が過去や自分の責務から逃げた証のよう。次第に明らかになる過去と朽木は向き合うことができるのか──。色を失った世界で生きてきたふたりの絆が胸を打つ佳作。

嘘と真が入り混じる妖艶ファンタジーアクション

『花街ヒイロヲ』書影
著:寺井赤音

江戸・吉原に美しき着物でその身を飾り、優しき嘘で一夜の夢を売る男花魁あり──。前帯を解いて着流しに着替えた時、黒羽と白金は「身体を売る花魁」から「ひとりの人」となる。遊郭の魔“艶種”に魅入られた“種憑き”の人間を、狐の力を借りて鎮める職務の時には見せない顔は少年のよう。様々なものを背負いながら、遊郭という苦界でしか生きられない人間の悲しい闇にも注目!!

作品から読み解く、近代詩人のもうひとつの顔

『月に吠えらんねえ』書影
著:清家雪子

作品のイメージから作者のキャラクターを想像し、創造した逆引き的アカデミックファンタジー。『月に吠える』など幻想的な詩を多く残した萩原朔太郎(本人じゃないけど)をメンヘラ気味に描くなど、目からウロコの設定多数! 友愛と恋慕が入り混じった北原白秋(本人じゃないけど)への思い、帯は貝の口のなりそこない、サイズオーバーの羽織をマントのような着流し姿はアナーキーな空気が漂います。教科書の中の人に血を通わせ、人間らしさを引き出す1作。

赤い襦袢に黒い着流しで、憑き物落としをはじめませう

『絡新婦の理』書影
原作:京極夏彦 漫画:志水アキ

京極夏彦の同名ミステリー小説のコミカライズ。戦後間もない日本の女学校で起こった目潰し殺人魔事件を皮切りに、人間関係と思惑が蜘蛛の巣のように交差して物語を紡ぐ! 普段凶悪な顔をして古本屋を営む京極堂が、晴明桔梗の羽織と着流しを着た時だけ見せる“憑き物落とし”の顔。絡まった糸をほどいて1本の糸に返すかのような鮮やかかな謎解きがコミックでどのように描かれるのか……! コミックス最新3巻は10月17日発売。

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