マンガは「カスの時代」に入りました
ひどい……。散乱するティッシュ、脱ぎっぱなしのパンツ、布団の上の灰皿(危険)、そして手に届くところに電マ。コイツ、まごうことなき“カス”。しばらく前までマンガ界を席巻していた“ギャル”の主人公だが、今や“カス”の主人公がメインストリーム。なかでも夜鷹は、とびきりイキがいい。闇金ウシジマくんがいたら、即座に金を貸し付けるくらいにイキがいい!
彼女には親しい後輩くん(こーはい)がいる。夜鷹の復帰を望む殺し屋組織は、彼に説得させるのだが……、それが無理なら「殺っちゃえ」との司令。こーはいは真摯に説得するのだが、
切れた縁は戻らないんだよ、クーパー靭帯と同じで
そんなスゴ腕の殺し屋でも太刀打ちできないものがある。それはカネがないこと。カネがないのは首がないのと同じ。滞納した家賃3ヵ月分、耳を揃えて1月以内に払わないと部屋を追い出される!ってことで、舌の根も乾かぬうちにこーはいに土下座して「おしごとください」と頼み込むのだった(でも、殺しはナシで、疲れないやつで、あと弁当も欲しい)。
カスだ……、正真正銘のカスだ。
真正面から伝えることを憚れる圧倒的に魅力的なブツについて
第4話で夜鷹が唐突につぶやくのだ。
カスみたいな
メシ食いたい……
さて、ここから果たしてココに言及するか否か迷ったのだが、避けては通れない部分に触れる。それは、夜鷹の「おっぱい」についてだ。なんというか、その……
だらしないのだ。
人の身体的な特徴を、そういうふうに表現することが、いかにヒドい話か分かっている。なんなら、膝詰めで小一時間説教食らってもいい。でも言う。だらしない。ただ、夜鷹というキャラクターの魅力成分60〜70%は、このおっぱいにあるんだからしょうがない。夜鷹は言う。
さっき、スルっと書いたけれど「切れた縁は戻らないんだよ、クーパー靭帯と同じで」というセリフのクーパー靭帯とは、アキレス腱のことじゃない。クーパー靭帯(Cooper's ligament)は、乳腺や脂肪組織を支え、バストのハリや丸みを保つコラーゲン繊維の束です。ってGoogle Gemini先生が言ってた。
著者のイズミダフユキ先生、この胸の表現、描き方がたまらんうまいのだ。微妙に左右が不均衡で、揺れ感がある。夜鷹が殺し屋としてのアクションを見せるとき、体幹に対してこの胸がワンテンポ遅れるように付いてくる。これか! 慣性の法則ってやつは!
正気に戻って、ストーリーについてもう少し話をしておこう。
殺し屋稼業には戻らず、バイトして日銭を稼ぎ、チューハイストロング缶で現実から目を背け続ける夜鷹。裏の世界では、かつて夜鷹が所属していた殺し屋派遣業“ムラクモ”が「夜鷹復活」のガセ情報を流し、業界をざわつかせる。“ムラクモ”潰しのために、老舗“ワタギ”と新参の“ビーイングホープ”が提携して夜鷹狩りを仕掛け、警察がその動きを嗅ぎつける……。第一の刺客、篠田が夜鷹に襲いかかるのだが、運が悪いことに夜鷹は先程の「夜鷹特製これ…これ何?」を食べたあとで、お腹をこわしていた。どうなる!
超シリアスなアクションと、カス女の日常がクロスオーバーするこの漫画。モーニングで読んでるって人も、巻末に付いているオマケマンガが最高なんで(特に「はらだいこ」!)、お見逃しなく。








