この距離感がいい……!
『篠原先生は絶対にオチない』は、題名通り難攻不落の“篠原先生”と、彼を恋い慕う高校生の“岡本園(おかもとその)”とのラブコメ……なのですが、篠原先生を知れば知るほど、「やっぱり、オチないなあ」と「ひょっとしてオチるんじゃない?」との間で私は揺れています。
この動きそうで動かない2人にソワソワしたり和んだりで、進展しないのに心が忙しいです。
どうしても好きになれない生徒
というのも、岡本はモテモテすぎて、女性がらみのトラブルを多数起こし、職員会議で何度もその名が挙がる問題児だから。つい先日も女性教員と校内でキスをしていると思しき写真が出回ったばかり。
で、本件をきっかけに篠原先生と交際相手は別れることに。おまけに篠原先生が彼女からフラれる始末! 諸事情あって篠原先生は彼女を責めなかったのに、彼女が岡本のことを本気で好きになっちゃったんですって。罪深い&さすがモテモテすぎの岡本。
ということで、地獄のどん底に落ちてしまった篠原先生は、とてもじゃないが岡本を生徒としてかわいがることなんてできません。教師だって人間だもの!
やがて篠原先生の元恋人は学校を辞めることに(そりゃそうだよね)。噂を聞きつけた岡本は、篠原先生のもとに駆けつけます。
いい子にしてたらもっと笑ってくれんのかな
夜の繁華街で生徒が目撃されていると職員会議で話題になれば、篠原先生の頭に最初に浮かんだのは岡本の顔。疑わしいからじゃじゃなくて、心配だから。
生徒が補導されたと警察から連絡があって、すっ飛んで行ったときも、きっと篠原先生は岡本のことを考えていました。
そして岡本も、篠原先生からのまなざしを忘れることができません。優しい目なんですよ。篠原先生は非常にまともで、あたたかい教師なんですよね。だから岡本は夜遊びを控えるようになります。
岡本の少年っぽさにホッコリしたかと思えば、こんな危うい瞬間も。
距離が縮まりそうで、縮まらない。でもその距離を包む空気が、2人の間にだけ流れる特別な空気に思えてしょうがない。教師と生徒、何も起こらない場面なのに、胸がさわぐ(いつものように制服とスーツじゃなくて、私服同士なのもアツい!)。
今のところ篠原先生にオチる気配はなく、それがまた最高におもしろいけれど、このままで終わる気がしません。なぜなら「絶対にオチない」とはあくまで現時点の状態を表す言葉であって、永遠にオチないだなんて、誰も約束していないからです。