超能力女子高生の得意なこと
乙女座の一番星を名前に持つヒロイン“都麦澄光(つむぎすぴか)”には「超能力」がある。
そんな彼女の周りにはトラブルが常にある。たとえば澄光は学校でえげつなくいじめられていて(彼女は女子高生だ)、その件で担任教師の“羽鳥”から「もう心配しなくていいよ、僕がなんとかするよ」と声をかけてもらったとき、彼女はどうしたか。
つまり澄光の超能力とは「触れた人間が表には出していない、いろんなコト」を読み取る力らしい。
彼女の超能力はやがて羽鳥を翻弄しはじめる。
なぜなら「教師なんてま〜ったく興味がない」はずなのに、羽鳥は澄光を気に掛けているからだ。意外といい先生なんじゃん? そう、意外と悪くないように見える。つまり羽鳥は手を抜いているようには見せない。彼は「教師なんてま~ったく興味がない」ことを、器用に器用に隠して、それっぽく生きている。
澄光におカネの入った封筒を渡しているおっさんだって「私はちょいちょい買春をしており、最近は女子高生のパンツをまさぐっております」と言いふらして歩いているわけではなさそうだし、きっと毎日しれっと仕事して納税もしているに違いない。だがフタを開ければ罪深い。
日の当たる場所を歩いていたつもりが、急に骨まで冷え切るようなことを浴びせられる。この温度差がやみつきになるマンガだ。
超能力女子高生、罪人に罰を与えまくる
澄光は常人が「気にする」ことを全く気にしない。たとえば強烈ないじめを受けても澄光は「慣れてるんでぇ」といってお構いなし。でも超能力で知ってしまったことには、とても執着し、行動する。
澄光はその超能力を使って罪深い人たちに「罰」を与え続けるのだ。フニャッとした女子高生かと思いきや実はゴリゴリの私刑サイキッカー。
ではなぜ彼女は罰を与えるのか。
澄光の活躍っぷりを見ていると、世直しをしまくる時代劇のヒーローたちも実は「何か気持ち悪くてぇ」といった超私的な理由で悪人を成敗していたらどうしよう、なんて思ってしまう。ためしに澄光にギュッとされてほしい。