大相撲、春場所大熱戦! 家族で観戦をより楽しめる相撲絵本
第72代目横綱が誕生し、歓喜に沸いている相撲界。3月12日から始まった大阪での春場所では、17年ぶりに4横綱となり、熱戦が繰り広げられています。これをきっかけに相撲を見始めた方も多いのでは? そこで、相撲観戦をより一層楽しむためにおすすめの1冊をご紹介。『はっきょい どーん』は相撲愛あふれる著者が、心を込めて描いた絵本です。応援してきた力士の勝利の瞬間の喜び、誰もが共感できる感動の相撲絵本は必見!
春場所をもっと楽しく! 相撲愛あふれる絵本『はっきょい どーん』
優勝がかかった大一番。小兵の力士・明の海(あけのうみ)が大横綱の武留道山(ぶるどうざん)にいざ、勝負! 迫力ある画面構成で臨場感もたっぷりで、手に汗握って応援したくなる! 明の海のあきらめない姿勢が心に響く1作です。
決まり手もイラストでわかりやすく、観戦にお役立ち!
見返しに決まり手82手や禁じ手がすべてイラストで入っているからわかりやすい。その中から、ここでは、それぞれ3手ご紹介。
【決まり手】
【禁じ手】
相撲女子から相撲女子への4つの質問
絵本作家で相撲女子であるやまもとななこさんに、講談社・相撲女子T氏がおたずねしました。
相撲女子T:初めて生でお相撲を見たのはいつですか? その印象はどうでしたか?(ちなみに私は大学生の時の両国です。どの場所だったかは忘れました)
やまもと氏:初めて生で相撲をみたのは、巡業でした。毎年4月に行われている「靖国神社奉納相撲」を12〜13年前に見たのが最初だったかと思います。それまで相撲はテレビで見るのが一番見やすいと思っていましたが、生で見る「力士の大きさ」が、番付によって全然違うことや(番付が上がっていくと大きくなっていく)ぶつかったときの音の激しさ、行司さんの声、客席の熱気など、「生で相撲を見る楽しさ」に魅了されたのを憶えています。
その後、本場所を両国国技館で見て、「巡業」と「本場所」の力士たちの様子が全く違うことに驚きました。本場所は、その15日間にすべてを 賭けて闘う姿に心を揺さぶられます。
贔屓(ひいき)の力士だけでなく、どの力士も「ケガをしないように」と祈りながら応援してしまいます。もっと近くで見たくなって、相撲部屋の朝稽古にも足を運ぶようになりました。
相撲女子T:どんな相撲をとるタイプの力士が好きですか?
やまもと氏:小柄な体格と技を武器にしている力士はやっぱり見ていて楽しいですね。
相撲女子T:『はっきょい どーん』で一番伝えたかったことはなんですか?
やまもと氏:崖っぷちに追いつめられてもぜったいにあきらめない心です。
相撲女子T:『はっきょい どーん』の感想でうれしかったものはどんなコメントですか?
やまもと氏:どの感想も、うれしく、わたしの心に沁みています。なかでも「わたしもちいさいけどがんばります」という女の子からのお手紙にはわたしも励まされました。
1976年、東京都生まれ。桐朋学園大学短期大学部芸術科演劇専攻卒。劇団で自作の戯曲を上演するなどの活動の後、絵本創作を志す。「パレットクラブスクール絵本コース」を経て、絵本ワークショップ「chabooks(チャブックス)」に参加。大好きな相撲を題材にした作品に取り組む。2015年9月『はっきょい どーん』で絵本作家デビュー。