おそらく太平洋戦争のはじまる少し前で、まだ戦死者も、その後にくらべると少なかったのかもしれません。作中に戦時下のラジオ放送の内容が書かれていて、「群馬県鏑川で鳴くカジカガエルの声」とか「三河の鳳来寺山で鳴く仏法僧の声」など放送されてたようで興味深かったです。戦時下、山の中へマイクを持っていって中継してたのでしょうか。「音」だけラジオで聞くのはテレビで見るより臨場感ありそう。(カラスヤ)
レビュアー
1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』など多数。『アフタヌーンはカラスヤサトシのもの』を「アフタヌーン」で連載中。
近況:いつの間にか今年も庭のカエルが卵を産んでました。