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ライバルを相手に、氷上で大いに暴れる──。やられたらやり返す! わたしは裏切りにもイジワルにも負けない!
卓球小説「チーム」シリーズで子どもたちに大人気の吉野万理子がえがく才能開花サクセスストーリー! どんな環境でもあきらめないこと、落ち込んだままでいないことを読者に伝える、スポーツ青春群像物語。
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著者からのメッセージ
何かが「うまくいっていない」人に読んでもらえたらなと思います。
──フィギュアスケートを題材にしたお話を小説にしようと思ったきっかけは何ですか?
3歳のときから2年半ほど、親の仕事の都合でアメリカのアンカレッジという寒い土地に、住みました。真冬には、湖がこおって天然のリンクになり、スケートができます。初めて挑戦してみました。でも、氷のひび割れに足を引っかけて転んで、いたい! と思って……。それ以来スケートはやめて、スキーばかりやっていました。時が流れ……。同じようにアンカレッジに数年住んだことのある女の子が、現地でスケートを始めて才能が開花し、後に、オリンピックに出場するフィギュアスケート選手になったのです。その人が、村主章枝選手なのでした。それを知って以来、わたしもあのときスケートをやることにしていたら、日本に帰っても続けたかしら? と空想するようになりました。これが、物語を書いた、最初のきっかけかもしれません。
──好きな選手や、今回参考にした選手やコーチがいましたら教えて下さい。
小学5年のとき、テレビで見た伊藤みどりさんの演技に感激してファンになりました。みどりさんは、当時小学6年生。わたしより1歳年上でした。サラエボオリンピックの国内選考会で惜しくも敗れたときは、思わずわたしも泣いたのを覚えています。コーチの山田満知子さんも好きです。着ているコートがあったかそうで、ゴージャスだな、というのもあって(笑)。この2人を長年見続けていたおかげで、『ライバル・オン・アイス』では、選手だけじゃなくてコーチにも、重要な人物として物語に登場してもらいたい、と思うようになりました。
──いま、一番注目している選手はだれですか?
ジュニアのホープ、青木祐奈選手です! 青木選手のホームリンクは、横浜銀行アイスアリーナ(旧:神奈川スケートリンク)。わたしがかつて中学生だったとき、ここで課外授業があって、みんなでスケートを学びました。だから、自分のホームでもあるような気がして(笑)このリンクでいつも練習している青木選手を前から応援していたのです。特に2014年から2015年にかけて、リンクの改修工事のためここで練習ができなくなりました。代わりに、体育館に氷をはった臨時リンクでスケートをしなくてはいけなくて、選手たちは大変でした。でも、そのときも、青木選手は前向きに取り組んでいて、すばらしいと思いました。『ライバル・オン・アイス』を書くにあたって、青木選手を取材させていただくことができて、とてもうれしかったです。演技が、うっとりするほどエレガントで、美しいんですよね。アスリートとして、大変なスケジュールもしっかりこなし、まわりの関係者にも常に配慮していて、笑顔がすてき! 同世代には、本田真凛選手をはじめ、強いライバルがたくさんいますが、2017年以降も、青木選手のますますのご活躍を願って、応援していきたいと思います。
──この本をどんな人に読んでもらいたいですか?
何かが「うまくいっていない」人に読んでもらえたらなと思います。たとえば、クラスの友達関係。あるいは、勉強のこと。あるいは、習い事のこと。あるいは、家族関係。うまくいかなくて、なやんでいる人、多いと思います。そんなとき、『ライバル・オン・アイス』のヒロイン・美馬が、ねばり強くがんばる様子を読んでもらえたらな、と。お金がない、親の理解がない、信頼できる友達が少ない……。そんな状況にあっても、美馬は、負けずに、あきらめずに戦っていきます。そのたくましさ、パワフルさにふれたら、少しでも元気を出してもらえるんじゃないかな。あきらめるのはまだ早い! って思ってもらえるんじゃないかな??
コーチと選手からのコメント
都築章一郎
(元JOC[日本オリンピック委員会]主任強化コーチ、横浜銀行アイスアリーナ専任インストラクター)
フィギュアスケートを深く愛している作者だからこその、分かり易い描写であると興味深く拝読しました。私はフィギュア以外のスポーツ追及は知りませんが、多く世界への選手輩出を通して、「スケートにかける一途な思い」こそ人生を豊かにしてくれるはずだと信じています。
青木祐奈
(フィギュアスケート選手。日本スケート連盟強化選手。
2014年全日本ノービス選手権(ノービスA)優勝)
読みはじめたら面白くて一気に読んでしまいました。挿し絵もとてもかわいくて素敵です。本当にいそうなライバルや、本当にいたらいいなと思う友達が出てきて、とにかく世界に引き込まれます。何よりも、常に前向きな気持ちを持ち続けて頑張っている主人公美馬は本当にすごいなと思います。フィギュアスケートをやったことがない人でもとても楽しめます。おすすめです!
読者からの感想
「とても感動しました。美馬は努力してのびていく。でもその努力はねたまれる。そのつらさを、この本で感じました。飛風美や敦子、江美香のイジワルにも負けず、努力する美馬にワクワクします!」
「美馬のフィギュアに対する熱い思いが伝わってきました。この本を読んで力をもらいました」
「親子でフィギュアが好きで購入しました。ライバルがあってこそ成長できますね。おもしろかったです」
各巻ストーリー
■ 1巻
ある日、クラスメイトの江美香(えみか)とフィギュアスケートを習うことになった小学4年生の美馬(みま)。フィギュアスケートはすごくおもしろくって楽しくなるはずが、イジワルするライバルやフィギュアをやめさせようとする母親もいて……。「でも、わたしはフィギュアが好きだから、負けない!」
■ 2巻
ライバルの飛風美(ひふみ)とスクールの川崎校ナンバー1をあらそい、負けたほうがスクールをやめる約束をする。その競技会が近づいたある日、最悪の事件が起きる!
■ 3巻
ヴィルダネンセンターの全国代表5人が東京に集結! フィギュアをはじめたばかりの美馬は勝てるの??
- 電子あり
ある日、クラスメイトの江見香(えみか)とフィギュアスケートを習うことになった小学四年生の美馬(みま)。フィギュアスケートはすごく面白くって楽しくなるはずが、イジワルするライバルや、フィギュアをやめさせようとする母親もいて……。「でも、わたしはフィギュアが好きだから、負けない!」
- 電子あり
フィギュアスケートのスクールで、めきめき実力を伸ばした小学四年生の美馬(みま)。 スクールナンバー1を決める日が目前に! ライバルの飛風美も愛音も、どんどん上手になっていて焦る美馬。 「自分の武器って、なんだろう? 立ち止まっているヒマは一秒(びょう)だってないのだ──。」
スクールの全国のライバルたちと戦うことに! 本場カナダで4歳からスケートをはじめた帰国子女や、 芸能人にスカウトされる可愛い子もいるというウワサ! 3巻でクライマックスをむかえるスポーツ青春群像物語!
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