「アフタヌーン」にて『ヘルハウンド』を連載中の皆川亮二先生の大ヒット作『スプリガン』が、7月7日(金)よりTOKYO MXほかにて地上波初放送スタート! 今回は皆川先生と、同作で主人公・御神苗優を演じる小林千晃さんとのスペシャル対談をお届けします。小林さんといえば、公開中の『ヘルハウンド』PVにも出演されるなど、皆川作品との縁も深い声優さん。お二人の対談テーマは、ズバリ「ヒーロー」です。子どものころに夢中になったヒーローから始まり、お二人それぞれの「ヒーロー論」を熱く語っていただきました!
(対談を前編・後編の2回で掲載します)
“子ども向け”に改変されたら魅力を感じなくなった
――お二人なりの「ヒーロー像」をひもとくために、まずは子どものころに好きだった作品・主人公についてお話を聞かせていただけますか?
皆川亮二(以下、皆川) 最初に思いつくのはやはり『仮面ライダー』ですね。初代から好きでずっと見ていたし、世の中的にもライダーブームで、遊びでライダーキックして骨折する子どもたちがたくさんいた時代です。僕の友だちも、骨折していました(笑)。
小林千晃(以下、小林) 僕も最近、話題になっている『シン・仮面ライダー』を観た後に庵野(秀明)監督が「初代が好き」とおっしゃっていたので、YouTubeに上がっている公式の動画で初代を観たんですよ。驚いたのは、今の特撮とまったく毛色が違うんですよね。ちょっとおどろおどろしいというか……。
皆川 『ウルトラマン』もそうだけど、初期の特撮は基本線として「怪奇シリーズ」だったからね。「仮面ライダー」もはじめは本郷猛が主人公で、アクションものではあるけどけっこう渋い展開が多かった。それが途中からアイドルが出てきたりして、だんだん子ども向けになっていきました。それとともに、僕自身もちょっと熱が冷めてしまったんです。この「だんだん子ども向けになっていく」流れは『ルパン三世 PART1』(※1)に近いかもしれない。
小林 初代の『ルパン三世』ですね。山田康雄さんが演じてらした。
皆川 あれも好きだったんですよね。変に慣れあわないルパンと次元の関係とか、せっかく盗んだ金塊が爆発したときに、ルパンと次元が最初はポカーンとしているんだけど、すぐに笑ってすませちゃう感じとか。ルパンと五右衛門がゲラゲラ笑いながら本気で決闘していたりするシーンとか、余裕のある「大人の洒落っ気」が感じられた。でも『ルパン三世 PART2』(※2)を観たときには、「なんかこれ、俺の好きなルパンじゃないな」と思っちゃって。
小林 「PART1」は世代でないし直接観られていないのですが、「PART2」からよりファミリー向けになった、というのは知っていました。モンキー・パンチ先生の描いた原作が持つ「ホントは子どもが見ちゃいけない」みたいな雰囲気をなくして見やすくなった分、ちょっと刺激が足りないというか……。
皆川 当時は子どもだから、がっかりした理由は言語化できないんだよね。「なんか俺の好きなルパンじゃないなぁ」みたいな感じ。でも「PART2」も後半の二つのエピソード「死の翼アルバトロス」と、「さらば愛しきルパンよ」は面白かった。「これが俺の好きなルパンだ!」と喜んだんだけど、それが最終回でした(笑)。大人になっていろいろ知ると「僕は結局、宮崎駿さんの演出とか大塚康生さんの作画が好きだったんだな」ってわかってきました。『未来少年コナン』(※3)のコナンも好きだったしね。
人間臭さを持った「いい人じゃない」ヒーローに憧れた
小林 子ども心に、作品から敏感に感じてらしたんですね。僕が小学校低学年のころは、周りでは『ドラゴンボール』などの人気がすごい時代でした。でも、僕がヒーローとして思い浮かぶのは『ガンダムSEED』(※4)や『ガンダムSEED DISTINY』のキラ・ヤマトです。キラ・ヤマトは「いい人じゃない」ところが魅力的なんですよ。自分が優れているところも自覚していて、自分より劣っている人を小馬鹿にしたりもする。それで、ちょっと調子に乗って大切な人を失ったりもするんですが、そういう人間臭さに妙に惹かれていました。
皆川 「いい人じゃないヒーロー」で浮かぶのは『ワイルド7』(※5)の飛葉大陸(ひばだいろく)かなぁ。子どものころ、親にマンガを禁止されていたんだけど、兄貴がこっそり買ってきていたので、隠れて夢中になって読んでいたんだよね。あの作品はアクションシーンが最高で、車が壊れていく様とか、銃の構え方とかのリアリティにやられました。
小林 『スプリガン』のアクションシーンでも、銃とか車とかバイクとか、たくさん出てきますよね。ちょっとしたルーツっぽいですね。
皆川 望月(三起也)先生って、銃を比較的小さく描くんですよ。構えたときに、手にしっかりホールドされている感じがするんです。正直、あれは意識して参考にしていました。他にはどんなヒーローが好きでしたか?
小林 小学校高学年くらいになると『BLEACH』(※6)や『NARUTO-ナルト-』(※7)などの王道ジャンプ系作品に惹かれるようになりました。それからリアルタイムではありませんが『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚』(※8)とか。銃をガンガン使う作品を描いていらっしゃる先生の前で申し訳ないですが、当時は刀を使ったアクションが大好きで(笑)。
皆川 そりゃそうです、刀はカッコいいですよ(笑)。全身を躍動させた、接近戦でのダイナミックな剣戟(けんげき)は、心躍ります。
小林 もう少し大人になると、銃のカッコよさにも気づくんですけれどね(笑)。この『BLEACH』の主人公・黒崎一護にもハマりました。今思えば『デビルマン』(※9)以来、継承されてきた設定ではありますが、「死神の力」という“敵側の能力を使う設定”に惹かれたんですよね。
「完成型」「天才型」のヒーローが魅力的だった
皆川 ダークヒーロー的な設定ですね。「正義と悪が表裏一体」という部分は、僕が中学時代に大好きだった『スター・ウォーズ』シリーズと共通する要素かもしれません。僕は当時、『ドカベン』にハマって野球部に入っていたんですけど、『スター・ウォーズ』に出会ったことで完全にSFに“持っていかれた”んです。野球部をすぐやめて、SFオタク一直線に(笑)。高校で美術部に入ったのも、その影響です。
小林 いきなり真逆の方向に突っ走っていったんですね(笑)。『スター・ウォーズ』も独特で、SF作品なのにアクションは剣戟じゃないですか。あれが新しいというか、当時からしたらめちゃくちゃカッコよかったんじゃないかなと思います。
皆川 『スター・ウォーズ』シリーズはヒーローというより、宇宙や宇宙船の描き方に衝撃を受けたんです。これまでのSF作品では宇宙は青かったし、宇宙船はピカピカでキレイだった。『スター・ウォーズ』はたぶん、宇宙を黒く描いたり、汚れた宇宙船を描いたりした初めての作品なんじゃないかな。そのリアリティに打ちのめされたんです。
小林 「ヒーロー」としてのルーク・スカイウォーカー(『スター・ウォーズ エピソード4~6』の主人公)はどうですか?
皆川 ヒーローとしては、ちょっと弱いよね(笑)。強さ的に「弱い」というより、ヒーローとしての魅力が足りないというか……。ファンの方に怒られるかもしれないけど(笑)。
小林 そう考えると、皆川先生が惹かれていたヒーローって「努力型」ではなくて「完成型」というか、精神的に大人なキャラクターが多い感じもしますね。
皆川 ルパン三世もコナンも完成型だし、飛葉大陸も努力型じゃないね。努力型の主人公って、マンガとしては描きやすさはあるんですよ。みんな応援したくなるじゃないですか。でも僕は「応援型」というより「憧れ型」のヒーローに惹かれていたのかも。
小林 僕にとってのヒーローも、わりと近いかもしれません。「キラ・ヤマト」もそうですが、結構「天才型」というか、「人格は破綻していても才能に全フリ」みたいなキャラクターに惹かれていました。『アイシールド21』(※10)というアメフトの作品も好きでしたが、超完全な努力型の主人公よりも、最強の悪役、金剛阿含が大好きで(笑)。才能だけで勝負しているのに、化け物クラスに強い。『刃牙』シリーズ(※11)で言えば、花山薫みたいな感じです。
皆川 花山薫はわかりやすいね(笑)。努力とかを「女々しい(めめしい)」と言い放つ感じ。子どものころってそういう「完成した才能」に憧れるイメージはあるかもしれないね。
小林 もう少し大きくなると、努力型の主人公にも魅力を感じるようになるんですけどね。高校時代はバスケをやっていたので『あひるの空』(※12)にハマっていて、主人公の車谷空にすごく共感していました。背が高くない中で努力して、自分の居場所を作っていく姿を、自分と重ねていたんだと思います(笑)。
皆川 そういう意味で言うと『スプリガン』の御神苗優も、最初から強い「完成型」のキャラクターですよね。実は御神苗優は、描いていてけっこう苦労したというか、大変だったキャラクターなんですよ。
小林 どんなふうに大変だったんでしょうか?
皆川 話が進むにつれて、だんだん周りが強くなりすぎちゃって……。ジャン・ジャックモンドとか朧とか、めちゃくちゃ強いじゃないですか。彼らの登場によって、御神苗優のキャラクターがだんだん薄れていく感じがしていたんです。だから朧と闘うときに、修業させてちょっと成長させてしまったりして。
小林 「レベル80」から「レベル100」にするための修行、みたいな感じですかね(笑)。
多少自分勝手でも、信念を持ったキャラのほうが魅力的
――『スプリガン』の御神苗優の話が出てきたので、ここから皆川先生には「自分が描くヒーロー」像、小林さんには「自分が演じるヒーロー」像について、描く上での、演じる上でのこだわりなどについてお伺いできますか?
皆川 小林さんは、今まさに『地獄楽』(※13)の画眉丸と『マッシュル-MASHLE-』(※14)のマッシュ・バーンデッド、タイプが全然違う二人のヒーローを同時に演じてらっしゃいますよね。
小林 知ってくださっているんですね。ありがとうございます! 本当にうれしいです。
皆川 すごいなと思うのは、演技をするとなると当然キャラクターに入らなきゃいけなくなる。声優さんには日常なのかもしれませんが、ぜんぜん違う二人のヒーローをよく演じ分けられるなぁと。
小林 たしかにキャラクターは違うのですが、この二人はけっこう共通点があるんですよね。揃って「強烈なエゴイズム」の持ち主というか……。画眉丸の行動原理は、何を差し置いても「妻さえ無事でふたたび会えるなら、ほかのことはどうでもいい」。他人が死のうが全然、気にしない。マッシュはマッシュで「じいちゃん」(レグロ・バーンデッド)や仲間たちさえ無事なら、敵側がどんな複雑な事情を抱えていようが、迷わず倒してしまう。ものすごく雑に言ってしまうと「強い力を持った人が、エゴイズムで敵をぶっ倒していく物語」という共通点があるんです。だから「ヒロイックな演技を」とか「視聴者に共感してもらおう」とかは、演じるにあたって一切考えたことがないんです。
皆川 あー、たしかに二人ともそうだね。でも画眉丸は、佐切を殺すことをためらったりするし、ちょっとだけ変わってきた感じもあるかな、とも思うんだけど。
小林 彼の「人間の心を取り戻した姿」も、結局は妻に「そうしたほうがいい」と言われたのがキッカケですからね。大切なものが一つから、二つ・三つに増えたりはするとしても、優先順位というか“一番”は絶対に変わらない。多少自分勝手でもそういうブレない信念を持っているキャラクターのほうが、僕には魅力的に見えますね。
皆川 そう考えると、御神苗優は「自分勝手」という感じじゃないかもしれないね。
小林 たしかに御神苗優はエゴイストというより、使命感に燃えているタイプかもしれません。でも、それって結局、彼自身が「自分の存在意義はそこにしかない」と感じているからだと思うんです。それでもちょっと気を抜くと「殺人マシーン」に人格から変えられてしまうことに危機感も持っていて、そうなりたくないから人を救う。そういう意味では「強くて、かつ歪なエゴを持ったヒーロー」だと思っています。
皆川 素晴らしい……。よく読んでくれている、と感心しますし、本当にうれしいです。
小林 そういう「心に暗いものを持っている人」のほうが魅力もあるし、僕自身も演じやすいですね。(御神苗)優なんか、血塗られた戦場で敵をたくさん倒しながら、日本での高校生としての日常も大切にしている。そのギャップもけっこう好きなんです。
皆川 その部分に関しては、僕は実は悩みながら描いていたんですよ。優ってどう取り繕っても「人殺し」じゃないですか。「あそこまで人を殺しまくっている青年が、普通に学校に行っていいのかな」という葛藤があったんです。僕の作品『PEACE MAKER』(※15)も西部劇的な世界観で展開されおり、こちらも完全に「人を殺す」世界でした。その中では「人を殺す人は、永遠にその業を背負わなきゃいけない」という描き方をしたんです。
小林 本来であれば「人を殺すものは、いつか誰かに殺されるまでその業は降ろせない」ということですね。
皆川 だから僕、正直、『スプリガン』の最後で御神苗優を殺そうとしたんです。でも周りみんなに「それはダメだ」と止められた。バリバリの少年マンガですし、たしかに救いがなさすぎますよね(笑)。
小林 メジャー誌の少年マンガでその結末は、なかなか衝撃的すぎますね(笑)。
構成/文:奥津 圭介 撮影:柏原 力(講談社写真部)
――後編(7月14日公開)に続く
皆川亮二(みながわりょうじ)
1964年生まれ、東京都出身。漫画家。1988年『HEAVEN』でデビュー。代表作に『スプリガン』『ARMS』ほか。現在、『アフタヌーン』(講談社)で『ヘルハウンド』連載中。
小林千晃(こばやしちあき)
1994年生まれ。声優。『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』(2019年)にてアニメ初主演。代表作に『スプリガン』御神苗優役、『地獄楽』画眉丸役、『トモダチゲーム』片切友一役など。
皆川亮二先生&小林千晃さんのダブルサイン・イラスト入り色紙をプレゼント!
当記事の公開を記念して、皆川亮二先生&小林千晃さんのダブルサイン・イラスト入り色紙を1名様にプレゼントします。詳細は以下「アフタヌーン」公式サイトのページにて。
作品注釈
※1『ルパン三世 PART1』
1971~72年。現在まで続くアニメ『ルパン三世』シリーズの元祖。後続のシリーズと比べて、原作に近い大人向けのハードボイルド風な演出が多かった。
※2『ルパン三世 PART2』
1977~80年。全155話、ハードボイルドからスラップスティック調のコメディまで幅広い作風で、現代まで浸透した『ルパン三世』のイメージを定着させたシリーズ。
※3『未来少年コナン』
1978年。戦争により文明が崩壊した後の世界で生き残った少年・コナンが、世界征服をもくろむ組織と闘う。宮崎駿が全話の演出を担当した、実質的な監督デビュー作。
※4『ガンダムSEED』
2002~2003年。幼少期からの親友でありながら敵対する立場にいる少年2人が、戦争を終わらせるために戦場に身を投じる中での葛藤や苦悩を描く。その続編が『ガンダムSEED DISTINY』(2004年)。
※5『ワイルド7』
1969~79年。「毒を以て毒を制す」の故事に倣い、裏社会から異能の人材を集めて作られた超法規的な特殊部隊「ワイルド7」の活躍を描く。望月三起也の漫画作品で、ドラマ化もされた。
※6『BLEACH』
2001~16年。死神代行になった高校生・黒崎一護とその仲間たちが、悪霊・虚(ホロウ)に襲われた家族を守るために悪霊退治に奮闘する。久保帯人の大ヒット漫画作品。
※7『NARUTO-ナルト-』
尾獣・九尾を体内に宿していた落ちこぼれ忍者・うずまきナルトとその仲間たちが、忍術や体術、幻術などを駆使して敵と戦い、成長していく。全世界で読まれている、岸本斉史の大ヒット漫画作品。
※8『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚』
「不殺(ころさず)」の誓いを立て「流浪人(るろうに)」となった幕末の志士・緋村抜刀斎が、己の過去と向き合いながら仲間たち、市井の人たちを守るために逆刃刀を振るう。アニメ化・実写映画化などもされた、和月伸広による大ヒット漫画作品。
※9『デビルマン』
漫画版・アニメ版ともに1972~73年。アニメ版では、デーモン族の裏切り者であるデビルマンが、人間を守るために人類滅亡をもくろむデーモン族の妖獣と戦う。一方の漫画版では、デーモンと合体し、その超能力を取り入れた少年・不動明がデビルマンとなり、次々と襲ってくる悪魔の刺客と闘う。永井豪による不朽のダーク・ファンタジー。
※10『アイシールド21』
2002~09年。俊足だけが取り柄の気弱な少年が、強制的に入部させられた弱小アメフト部で努力を重ね、仲間たちとともに全国大会決勝(クリスマスボウル)を目指す。村田雄介による漫画作品で、2005年にアニメ化。
※11『刃牙』シリーズ
1991年~。地下闘技場の最年少チャンピオン・範馬刃牙と、その父親にして地上最強の生物・範馬勇次郎との関係を主軸に、さまざまな格闘家とのバトルが描かれる。幾度となくアニメ化もされた、板垣恵介による長編格闘漫画。
※12『あひるの空』
2004年~。身長149cmの車谷空が母親との誓いを果たすため、不良だらけのバスケットボール部に入部。その純粋な情熱で周りを巻き込み、全国優勝を目指す。2023年現在で全50巻が刊行。2019~20年にはアニメ化もされている。
※13『地獄楽』
2018~21年。江戸時代後期を舞台に、忍者の里「石隠れの里」の筆頭である死罪人・画眉丸らが不老不死の仙薬を探しに、地獄と極楽が同居したような奇妙な島に潜り込む。賀来ゆうじによる漫画作品で、2023年にアニメ化され現在も放映中。
※14『マッシュル-MASHLE-』
2020年より連載中。誰もが当たり前のように魔法が使える「魔法界」が舞台。その中でまったく魔法が使えない筋肉少年、マッシュ・バーンデッドが、エリートたちが集まる魔法学校に入学。その超人的な肉体のみを武器に、優秀生徒の称号「神覚者」を目指す。甲本一による漫画作品で、2023年にアニメ化され現在も放映中。
※15『PEACE MAKER』
2007~2016年。西部劇の世界をモチーフにし、早撃ちの天才、ホープ・エマ―ソンと「深紅の処刑人」との決闘や、エマーソンの兄探しを主軸に物語が展開してく。皆川亮二によるガン・アクション漫画。