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2018.03.19

レビュー

【ママ爆笑爽快】育児あるある漫画「バブンスキー」がヤバい(パパ閲覧注意)

【募集要項】
・勤務時間0時~0時(24時間)
・睡眠はその日のお客様の都合により0~6時間を取ることが可能、ただし細切れ
・食事もお客様のご都合に合わせ、もし取れるタイミングがあれば素早く取ってください(とれないことも多々あります)

……なんていう仕事があったらやりますか?
普通やりたくない、というか絶対無理だと思う。

でもその無理を現実にやらなきゃいけないのが、育児!!
どんなブラック!! みんな過労死しないの? いや、過労死しなくてもほとんどのお母さんたちは心が折れているし、産後鬱(うつ)で危険な状態になる人だって実際大勢います……。

育児でしんどさが蓄積される原因を突き詰めると、「今まで当たり前にできていた生理的欲求(食欲、睡眠、トイレなど)が、自分のペースでできなくなること」と、「夫が共感してくれない」かな、と私は分析します。

せっかく昼寝をした子を起こさないように、調理もできない。せめて何か食べようとカップラーメンにお湯を入れたところで目覚めてしまいギャン泣き、ラーメンを口にできたのは20分後だった……とか。

トイレにいきたくて漏れそうになっても、ようやく抱っこの腕の中で眠り始めた子を下に置くことなどできない……とか。

夜の睡眠は数時間おきに強制的に起こされる。ただし夫は気楽なもんで鳴き声など耳に入らないらしく、いびきをかいて爆睡を続ける。

「うちの子ってよく寝るよね。夜泣かないもんね」などと殴りたくなるようなことを言ったりする。

これが一体何ヵ月、いや、兄弟がうまれたら何年続くのか。

たまに、会社勤めと育児、どちらが大変か論争とか、家事育児を月給に換算したら論争とか、目にします。違う土俵の上でどちらの方が大変って比べてドヤ顔で「ほら、育児の方が辛いじゃない!」と言うのもなんだかなあと思いますが、でもまあ辛いです。

仕事も死ぬほど辛いのはもちろん重々わかります! わかっているけれど、旦那さんたちには家で育児してる辛さにも寄り添ってほしいな、思いをよせてほしいな……とは思います。

でもね、でも、それでも可愛いの!! 幸せなの!! あなたの未来が幸せでありますように……と祈りながら泣いてしまう。可愛すぎて、我が子が「にぱあ」と笑ってくれるだけで辛いこと全部吹き飛ぶのもこれまた育児!!

意味がわからないですよね、そう、ほんとにママ自身にもわからないのです。なぜこんなに頑張れるのか。

前置きが長くなりましたが、そんな育児の苦労、悲哀、そして喜びを爆笑ネタにしてくれたのが、ハイテンション育児コメディ『バブバブスナック バブンスキー ~ぼんこママがのぞく赤ちゃんの世界~』です!

漫画でこんなに声を出して笑ったのは久しぶりです。隣で夫から「えぇ……」とちょっと引かれましたが、笑わずにはいられない。

主人公は鎌倉盆子(ぼんこ)27歳。母乳が出にくいのが悩みで、毎日「母乳出てこいや体操」にいそしむ努力家の新米ママ。

夫の光樹(こうき)は育児を盆子に任せきりで、飲みに行ったりゲームしたり、おしっこのオムツは替えてもうんちのオムツは替えないエセ・イクメン。

いるいる…わかりすぎて辛い……(笑)。

ある日、母乳出てこいや体操中に母乳が空間に謎の穴を空けた……! なんだこの展開は。
そこに引き込まれていく息子の牧人。
「待って牧人!」
盆子も後を追い、目覚めた先にあったものは……


スナックバブンスキー……!!

悩みがなさそうに見える赤ちゃんも、様々な想いを胸に抱えて生きている。

親には言えないそんな想いを吐き出しに来る憩いの場こそが、バブバブスナックバブンスキーだったのだ!
しかも牧人は常連。

生後6ヵ月の我が子が何を考え、ママ(自分)のことをどう思いながら生きているのか知りたくて、盆子はスナックのママになるのだった。



以上が導入部の第1話。

そして第2話から怒涛の「育児アルアル」、ハイテンションなボケとツッコミ、昭和の香り漂う面白ネタ(ビートたけしのモノマネ、1985年頃の吉川晃司、昭和の家のドアノブカバーなど)に笑いっぱなしです。

電車の中で読むのは危険!

さて第2話。
夫がオムツ交換に行ったと思ったら息子がギャン泣き。どうしたの!?と急いで駆け寄ると…… 


赤ちゃんのへそに父親の息吹を流し込むことで丹田を活性化するという"Father's gentle wind"(父親の優しい風)であやす光樹……。

この絵面(笑)。

結局光樹はオムツも替えず「イクメン会議」とか言って飲み会に行ってしまう。

疲れ果てた盆子だが、その日、牧人が自発的にスナックバブンスキーに行くのを目撃。一緒に付いていくと……

家に悪霊が出ると悩んでいる牧人。

その正体はパパだった……。お腹痛い。

「私は今、光樹に伝えてあげたい! どうしようもなく湧き立ちほとばしるこの思いを……!」

「ざまあぁぁぁーッ!!」

なんて爽快なざまあー!!(笑)

最高です。

女性の妊娠出産育児に関わる恨み、もしくは逆にそれに関する感謝の気持ちは一生忘れません。これほんと。

ホルモンのせいだと思うんですが、感情の起伏が大きく敏感になっています。些細な言動が「憎い、嫌だ、気持ち悪い!」ともなるけど、逆もそうで、優しくされると「この人最高! 愛してる!」と簡単にコロッとなり得るのです。

育児中のママが自らこの本を手にするのはもちろん、パパの方から「これ読んだけど面白かった、そして君がどれだけ大変だったかもわかったよ。気晴らしに読んでごらん。いつもありがとう」なんて言った日にゃ、奥様は「この人と一生添い遂げよう! めっちゃ好きだわ!」と思われること必至です。

ママが本当に求めているのは、育児を積極的にやってくれるイクメンというより、ママの気持ちに共感して寄り添いコミニュケーションをとってくれる、そんなパパだと、経験者として私は思います。

どうかご夫婦で読んで、泣いて、笑って、そして楽しい育児にしましょう!

────

ベビモフでは、『バブンスキー』のほかにも無料のマンガ、読みもの、インタビューなど、育児中のパパママに役立つコンテンツがたくさん掲載されています。ぜひのぞいてみて下さいね!

レビュアー

野本紗紀恵 イメージ
野本紗紀恵

一級建築士でありながらイラストレーター・占い師・芸能・各種バイトなど、職歴がおかしい1978年千葉県生まれ。趣味は音楽・絵画・書道・舞台などの芸術全般。某高IQ団体会員。今一番面白いことは子育て。

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