人が生きるために、必要なものはなにか。人が人と関わるとは、どういうことか。数々のテーゼを繊細に、時に大胆に描きあげた、漫画史に残る傑作『聲の形』。
アニメ映画公開を記念して、単行本発売時に「帯」に載せられたキャッチコピーを一挙公開。物語をより深く理解するヒントがここにある。
映画公開を記念して、9月17日~9月23日の間、無料マンガアプリ『マガジンポケット』内で1巻無料公開&スペシャルイラストギャラリーを公開! 詳しくはページ下部へ!
■1巻「お前なんかに出会わなきゃよかった。 もう一度、会いたい。」
いい出会いばかりが、人を、人生を変えていくわけではない。いやむしろ、「出会わなければよかった」と思うような出会いこそが、人生にとって重要であることもしばしばだ。
この矛盾するようでしない、不思議な2行の味わいこそが、石田将也にとっての西宮硝子との出会いを、もっとも的確に表現していると言えるだろう。
■2巻「大切なものを壊してしまった。」
■3巻「この命、どうか燃やすように生きたい。 あいつの近くで。」
「生きる」ということ。どうやって生きるのかということ。これは『聲の形』に込められた非常に大きなテーゼのひとつであったように思われる。物語の随所で、「生きる」ということが、ある種の人々にとってどれほど困難で、どれほど息苦しいものなのかが描かれている。
それでも、「生きたい」と願うことが、この時の石田将也にはできた。この帯は、そのことを証明するために書かれたようにも読める。
■4巻「誰にも聞かれず、そっと話す。 後悔と愛を。」
■5巻「少年と少女が少年と少女をやめる。」
いつまでも子供ではいられない。いられない、と表現されることが多い。大人はいつだって子供時代を懐かしむ。大人には、「なってしまう」ものだ。
「やめる」と書かれている。彼らは意識して、自覚して、少年であること、少女であることから抜け出そうとしている。それは「早く大人になりたい」という子供じみた願いとは、また違うところにある覚悟だ。
少年と少女であることの条件、それゆえの束縛。それらすべてを放棄して、彼らは、次の一歩踏み出す。踏み出さざるを得ない。
■6巻「生きることは嗚咽。」
■7巻「泣かないで、西宮。」
いつから、石田将也の胸に、この言葉があったのだろう。
7冊にわたって紡がれた物語の、コミュニケーションとディスコミュニケーションの、最後にさりげなく置かれたこの言葉。あまりにも単純な、呼びかけ。
難しいことはなにもない。ここにはただ、痛いほどに剥き出しになった、石田将也の「聲」がある。伝えたかったことは伝わったのだろうか。石田将也の言葉は、西宮硝子に届いたのだろうか。
答えは物語の中にある。
このあまりにも深く、驚くほどに豊かな物語をたどる時、これらのキャッチコピーを道しるべにしてみると、今まで見えてこなかった『聲の形』の新たな魅力に出会えるかもしれない。
さらに深く『聲の形』について知りたい読者には、発売中の公式ガイドブックの併読をお勧めする。
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