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2016.05.20

インタビュー

【漫画家のデジタル作画が凄い】遠山えま先生、最新作で動画公開!

『青葉くんに聞きたいこと』『わたしに××しなさい!』遠山えまのカラーデジタル作画に密着!

累計200万部の大ヒット『わたしに××しなさい!』で知られる遠山えま先生の最新作『青葉くんに聞きたいこと』1巻が5月13日(金)に発売された。「聞き屋」のアルバイトを始めた口下手の女子高生と、そこに客としてやってきた「ある秘密」を持つ男子高校生のラブストーリー。難攻不落の青葉くんの悩みを解決しようと主人公・麻陽(まよ)が奔走する。1巻発売記念インタビュー、Part2の今回はカラーイラストのデジタル作画に密着した動画を公開! 最初から最後まで、パソコンでのカラーの描き方が見られる貴重な動画だ。

遠山 えま

5月23日生まれ。ふたご座。B型。デビュー作は『天使のタマゴ』(第36回なかよし新人まんが賞特選受賞、「なかよし」2003年9月号掲載)、代表作に『ココにいるよ!』『わたしに××しなさい!』(第36回講談社漫画賞児童部門受賞)『かみかみかえし』『四月一日さんには僕がたりない』など。

今までと違って水彩タッチにチャレンジしています。

──遠山先生、今日はありがとうございます! いつもパソコンで描いてるんですね。

遠山:デビューしてから今まで、ずっとカラーはパソコンで描いてます。今使っているのは、「ペントツールSAI」「CLIP STUDIO PAINT PRO」「Adobe Photoshop」です。

──『青葉くんに聞きたいこと』は、前作『わたしに××しなさい!』(以下『×しな!』)ともまた違った雰囲気ですよね。

遠山:カラーは今までとは違ってふんわりした雰囲気にしたくて、水彩っぽく描いています。『×しな!』では原色に近い色味をよく使っていたんですけど、今は中間色の使い方を工夫しています。

──表紙も素敵ですよね〜。青葉くんが本当にイケメンです! 今も描いていただいていますけど……。あまりの速さにびっくりします。あっというまに完成に近づいていってますね。

遠山: 後ろで撮られるって緊張しますね。(笑)

──『青葉くん』はふわふわキラキラドキドキ……そんな擬音が似合いますよね。(笑)ラブシーンもずっと見ていたいくらいキュンキュンします!

遠山:『×しな!』はスキンシップでドキドキさせるお話でしたが、今回は精神的にドキドキさせたいなと思って描いています。1色原稿では余白のある画面構成にしようと思っていて、スクリーントーンの量を減らしたり、描線を細くしたりして描いています。爽やか、青春な感じが画面から伝わってくるといいなと思って。

どこかこだわりを持てば、絵は上達する

──素朴な疑問なんですが……、絵ってどうやったらうまくなるんでしょうか。

遠山:どうなんでしょう……。ちょっと時間かけても、どこかにこだわって描くとかでしょうか。少女漫画だと髪や瞳ですかね。『青葉くんに聞きたいこと』では、キャラクターたちの髪に力入れてます!  細くて綺麗な線を描けたらいいな……と。 あとは、自分が苦手な絵もちゃんと描こうとするとかですかね? 短時間でたくさんの枚数が描けても、自分が好きな同じような絵ばかりだと意味がないと思います。ある程度描けるようになってきたら、いろんな人の絵を見て研究するといいと思います。

──なるほど……!

デビュー当時と今だと、意識することは変わったかもしれない

──ここから遠山さんご自身のことについて聞かせてください。遠山さんが子供の頃好きだった漫画はなんですか?

遠山:高橋留美子さんが好きで。『らんま1/2』と『うる星やつら』です。アニメを見てハマって漫画を買いました。その頃は「雑誌」というものがあるのは知らなくて(笑)。コミックス派でした。でも友達が誕生日プレゼントに「なかよし」をくれて、こんなのがあるんだ! とハマって毎月読んでいました。

──漫画家を目指したのはいつ頃からだったのですか?

遠山:学生の頃から落書きはしたり、友達と漫画の交換ノートみたいなものはやっていましたが、きちんと原稿用紙を買って描き始めたのは高校からでしょうか。普通にその後就職したんですが、職場の友達が漫画家デビューして、「え、漫画家ってなれるもんなんだ!」と思って。なれないものかと思っていました(笑)。それで、自分も目指すことにしました。

──デビュー当時と今と、漫画の描き方は変わりましたか?

遠山:どうだろう……、描くスピードは速くなったかもしれませんが……、あまり変わっていないかもしれません(笑)。でも、意識するところは変わったかもしれないです。昔はいかに読者を笑わせるかを考えていました。『ゴックン!ぷーちょ』『ママコレ』『ひゃくえん!』あたりは、自分はギャグ作家なのかもな〜と思っていました(笑)。今はどちらかというと、キャラクターの成長を描きたいと思っています。昔は連載の過程で恋愛のステップが進んでも、主人公のスタンスはあまり変わらなかったので……。今はキャラクターが何を考えていて、どう成長していくか、内面を重視して描いていきたいと思っています。

──今は心を閉ざしまくっている青葉くんと、口下手すぎる麻陽ですけど……これから成長していくということですね? 恋愛も……きっと2人の間に芽生えるんですよね!

遠山:大きな悩みを抱えている青葉くんに心を開いてもらえるように、不器用ながら、麻陽が頑張っていってくれるはずです。恋愛は……どうでしょう(笑)。そちらでも青葉くんは難攻不落なんですけど……。2人が心を通わせていく過程を丁寧に描けるといいな、と思っています。

──おお! 話している間に絵が完成しましたね。約40分で……早い! 側で見ていると、色を塗る順番だとか、どこに影を入れるのかがわかってすごく面白いですね。効果のつけ方もとっても勉強になりました。

遠山:青葉くんは気をつかって描いているので、ちゃんと描けるとホッとします(笑)

──青葉くんは本当にイケメンですね!! 普段はとっても爽やかなバスケ男子なのに、聞き屋の麻陽の前ではちょっとイジワルなのがたまらないです(笑)。二面性男子、青葉くんが今後どんな風に麻陽と心を交わしていってくれるのか楽しみです!

遠山:ありがとうございます。頑張ります!

描いている間じゅう作業に興味津々だった、先生のお家の黒猫・うにちゃんです。

『青葉くんに聞きたいこと』①巻発売記念に特設サイトもオープン! ためし読みコーナーや「あなたがこの夏されそうな秘密の告白」診断コーナー、スタンプ画像7種プレゼントなど、企画も盛りだくさん! 今回描いたイラストをブロマイド(遠山先生の直筆サイン入り)にしてプレゼントするキャンペーンも実施中です。

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